Michel Herr

CD Intuitions

Intuitions

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    hiro  |  愛知県  |  不明  |  30/April/2014

    ジャズの醍醐味を求める方には不満が残るかもしれませんが、聴く時を選べば、なかなか後味の良い秀作ではないかと思います。 Michel Herrは、1949年ベルギー生まれのピアニスト。キーボードも操る作曲家、アレンジャーでもあり、ジャズの分野にとどまらず、テレビ番組や映画のサウンドトラックでも多くの仕事をこなしています。 そんな予備知識を頭に入れて、この「Intuitions(1989年) 」を聴くと、割とすんなり受け入れることができると思います。というのも、ピアノにキーボードを絡ませた曲、更にキーボードのみの曲、アドリブよりもメロディを重視した曲などが配されており、純粋なピアノトリオとして聴くと肩透かしを食らってしまうからです。 しかし、そのメロディ重視の演奏は、時に心地よく、十分楽しめる内容になっていると思います。 ベースは1956年オランダ生まれの名手Hein Van de Geyn(この当時は細身で格好いい)、ドラムスは1944年アメリカ生まれのLeroy Lowe。9曲中8曲が、 Herrのオリジナルです。 1曲目「Thinking of you」では、澄み切ったピアノの音に、キーボードを効果的に重ねることで、広々とした情景を提示してくれます。ふと、Pat Metheny GroupのLyle Maysの手法を思い出しました。 2曲目「 Intuition」は、スローなテーマを発展させつつ、軽快な4ビートに転じ、またスローに戻ったところで、骨太のベースソロが。 Geynは、本作の準主役と言えそうです。 3曲目「Absence」で、Herrは全てキーボードによる演奏を披露。柔らかなその響きは、 Geynの力強いベースプレイを良く引き立てています。 4曲目「Your eyes」は、美しいピアノのイントロが印象的。寄り添うベースが「男」を感じさせるこの曲は、男女の恋愛を物語っているかのよう。 5曲目「Labyrinthe」は、その男女が恋の迷宮に彷徨い込んだようです。アップテンポから、ミディアムへとリズムはめまぐるしく変化しますが、爽快感も味あわせてくれる曲。 Loweのドラムテクニックもかなりのものです。 6曲目「Le voyage oublié」では、ピアノが哀愁のテーマを奏で、その美しい響きにキーボードがそっと添えられます。ベースの切ないフレーズに続き、ピアノが情感のこもったソロを。これは、正に映画音楽の世界。 7曲目「Pretex 」は、高速4ビートの曲。やっと、ジャズらしい演奏が登場。 Geynのランニングペースが心地よく、また、終盤のベースソロ、ドラムソロも格好いい。本作のベストトラックでしょう。 8曲目「Orange blossom」のみ、 Geynの曲。ミディアムテンポで、ピアノの美しさがことさら際立ちます。 ラスト9曲目「New horizons」は、タイトル通りキーボードが水平線のかなたまで導いてくれそうなスケール感のある曲。特定のリズムはなく、ムード主体で展開されます。

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