Bach, Johann Sebastian (1685-1750)
Matthaus-Passion : John Eliot Gardiner / English Baroque Soloists, Monteverdi Choir (2016)(2CD)
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mimi | 兵庫県 | 不明 | 18/October/2017
最大級の絶賛を呈する宣伝とレビューに動かされ、またGardinerの新録音を購入してしまいましたが、予想通りが半分、予想外が半分、といったところでしょうか。予想通りなのは、合唱団としてもはや歴史的に越えるもののない伝統を誇る、モンテヴェルディ合唱団の演奏が手堅くまとまりがよいこと、さらにGardinerの演奏がやはり手堅く、誰にも文句のつけられないような最大公約数的、優等生的演奏であること。従って、どんなにまずい時でも平均的演奏以下に落ちることはまずあり得ません。しかしながら、それは同時にやりつくされ、型に嵌まった再現に傾く危険と裏腹で、実際この演奏からは新鮮さや緊張はほとんど感じられず、「ああ、またいつものマタイだな」という印象です。この西洋音楽史上の最高傑作であると同時に最大の問題作において、聴き手を新たに揺さぶってくる要素は極めて少ない演奏なのです。予想外なのは、ライブであることも大きいかも知れませんが、この超一流演奏者にして、ここまでに、というくらい演奏に粗さが目立つことで、合唱やソロのリズムが揃わないこと、バランスが崩れることが非常に多いことで、これは10年以上前のヨハネのライブを上回ります。ライブだけに非常に激しい場面の盛り上げは意図的に行われていますが、反面粗さが目立つために、何か非常に締まらないだらっとした印象を受ける場合が多いのです。ライブ会場ならこのような激しいけど粗い演奏も、感動に結びつくのかも知れませんが、CDとして聴いてみると素直に感銘を受けるのは難しいです。自分は決してGardinerのファンではなく、若い頃のGardinerのMonteverdiやBach演奏にみる、非常に鋭角的で前のめりなリズムがバロック音楽のものとしてはやや独特過ぎるようで馴染めませんでしたが、生命力に富んだ精緻で隙の無い演奏は、やはり替え難いものであったと思います。この10年くらいのGardinerの演奏は、上記の独特の「くせ」が影を潜め、どんなBachファンにも違和感のないような普遍的(常識的?)な外観をみせるようになった反面、次第に次第に演奏の精緻さ、厳しさは後退し、可もなく不可もない「型に嵌まった」平均的な演奏になっていくように思えます。偏見と言われればそれまでですが、やはり「老い」という言葉を思い浮かべざるを得ない、と言うのが正直な感想です。公平にみて、マタイの数ある演奏の歴史では、特筆するところのない、平均的な出来、というところではないでしょうか。2 people agree with this review
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