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Mahler (1860-1911)

CD Symphony No.1 : Nezet-Seguin / Bavarian Radio Symphony Orchestra

Symphony No.1 : Nezet-Seguin / Bavarian Radio Symphony Orchestra

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  04/April/2016

    フランス語圏(モントリオール)出身ながら、ブルックナーもマーラーも盛んに振っているネゼ=セガン。マーラーではモントリオールのオルケストル・メトロポリタンを振った第10番(クック版)の全く構えたところのない素直な演奏が印象的だったが、第1番は2014年6月、フィラデルフィア管との来日公演でも指揮した演目。これはその直後の録音だが、オケはこの曲に最適の団体が選ばれた。響きのバランスも強弱も緩急も、ことさら人と違うことをしようとはしない演奏で、一聴しての個性の刻印という点では、バッティストーニの方が鮮明だが、こちらも決して無個性な演奏ではない。スケルツォのトリオでのグリッサンドの克明な実行、葬送行進曲のクレズマー風の響きの作り方など、現代のマーラー演奏では定番だが、もちろん的確。しかし、それ以上にまず特筆したいのは、流れのスムーズさ。たとえば第1、第2楽章最後のアッチェレランドはお見事だし、終楽章第1主題部の「少し減速 Zuruckhalten」からア・テンポ(第106小節)へとテンポが変わるところなど、何百回と聴いて私の耳に染みついているバーンスタイン/ニューヨーク・フィルは強烈にアクセルを踏み込んで、ア・テンポ以上に速くなるのだが、ネゼ=セガンは流れるように減速、加速する。さらに、歌の美しさもこの指揮者の美質。終楽章の第2主題、とりわけ第1楽章序奏回想部から第2主題再現にかけての弦楽器のつややかな歌いっぷりには惚れ惚れする。演奏全体から醸し出される若々しい雰囲気は、まさしくこの曲にふさわしい。ちなみにこの盤、ジャケットにもディスク表にも『巨人 Titan』というニックネームが書かれなくなった。このように四楽章版で演奏するのなら、まさにこれが正解であり、大変結構なことだ。

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