Bach, Johann Sebastian (1685-1750)
Goldberg Variations, Canons, etc : Frisch(Cemb)Cafe Zimmermann, Visse(CT)(2CD)
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mimi | 兵庫県 | 不明 | 21/July/2019
Cafe ZimmermannとそのリーダーであるCeline Frischによる、Goldberg関連曲を集めた興味深い二枚組企画CDです。まず一番貴重なのは、二枚目の最後に配されたドイツ民謡2編で、これはJ.S.Bachのファンなら誰でもよくご存知の、Goldberg変奏曲BWV988最終変奏Quodlibetの基になった二曲(一曲は声楽、一曲は器楽演奏)。自分の乏しい知識では、実際に録音されたことはそうないと思いますので、Goldbergを何十種類も持っているようなファンなら堪らない趣向では。その前、二枚目の最初に配されてるのが、1975年に新規発見され、最近レパートリーとしてすっかり定着してきた「Goldberg変奏曲主題のアリアに基づく14のカノン」BWV1087。実は発見後数年時に故Claudio Abbadoがロンドン交響楽団Bach ensembleを指揮して演奏したのを聴いて以来、自分の隠れた愛聴曲ですが、Cafe Zimmermannの演奏はじっくりしたテンポで、各変奏曲を重厚に歌い上げた演奏です。CD一枚目はコ・リーダー、Celine FrischによるGoldberg変奏曲BWV988演奏。非常に高度な技術によって、まるでピアノで演奏しているのかと錯覚させるくらいの鮮やかなスピードによる現代的な演奏で、このリーダーの現代的感覚と高度な技術が、現在のピリオド・アンサンブルのトップとしての、Cafe Zimmermannの位置づけにいかに重要であるかがよく解ります。ただし、演奏の質としては、Glenn Gould - Gustsav Leonhardtの線上に確立された、現代のGoldberg演奏標準スタイルから逸脱するものではなく、この演奏者の人間的、学問的、音楽的背景を眼前に展開させるほどに、Goldberg音楽の最深奥に迫りえたものではありません。特に第15変奏以降に頻出する、技巧的である反面かなり複雑な内面を有するような音楽においては、とても音楽的掘り下げがついて行っていない瞬間が散見され、そのため正直、全曲を聞き通すのは結構疲れる瞬間もあります。ただし、それでもチェンバロによる現代のGoldberg変奏曲演奏としては、十分に平均以上の水準にあることは疑いなく(ひょっとすると技巧的にはチェンバロ演奏としてはトップクラス?)、CD二枚組全体の企画の良さを総合しますと、一つの貴重な盤として、J.S.Bachファンには一度聴いていただく価値はあるかと思われます。3 people agree with this review
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 03/January/2019
カフェ・ツィマーマンのクラヴサン奏者セリーヌ・フリッシュによる”ゴルトベルク”はスコアが見える演奏だ 右手と左手が完全に分離して聞こえることこそコントラプンクトを奏でる上に最も求められるものだ それを完璧に実現している演奏に初めて出会った印象だ 実に繊細で流麗な演奏である テンポは対位法の線の流れがくっきりと浮かび上がるに最適な速さを掴んでいる フリッシュの他の独奏を貪り聴きそうだ 後半は”ゴルトベルク”の最初の8つの基本低音による”14のカノン”をカフェ・ツィマーマンの弦楽五重奏が演奏している そこはかとない親しみと雅さが芳しい 最後に素晴らしい贈り物が付いている ”クオドリベットに使われた2つのドイツ民謡”をドミニク・ヴィスが歌っている フルートと珍しい楽器が加わっている ギター シタール ハーディ・ガーディ そしてフリッシュのクラヴサンと打楽器が作り出すサウンドは夢幻の時空を超えて行くようだ あなたも如何2 people agree with this review
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