Symphony No.6 : Harding / Bavarian Radio Symphony Orchestra
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 16/January/2018
マーラーは自らに起こる”悲劇”を予知して交響曲に仕立てたのではない 満ち足りた幸福の絶頂で書かれた”第6番”はあくまでも”悲劇的”な情調を帯びていると云うだけのことだ マーラーは交響曲に世界と人生を閉じ込めたのだ 人生は悲劇であり喜劇である 生と死の狭間に人は存在する 悲喜交交である その思想は第1番から第10番までなんら変わらない基調として流れている アンダンテがスケルツォの前に演奏されることに強い拒否を感じられる方をしばしば見かけるが そんなに重大なことだろうか わたしはフィナーレの三度目の槌撃ちを割愛していることの方が楽曲の髄に通じる問題だと思う 三度撃ってこそ完結すると実感している 誰のどの曲でも基本だが初版を尊重すべきだ たとえ作曲者自身が迷ったり改訂したとしても 原典にこそ作曲者の内実が反映している 人のその時の姿を尊重したい 誰でも良い時も悪き時もある 偽らざる自己の投影あって芸術ではないのか 特に音楽は生まれてすぐ消え去るもの ”今”を生きてこそ人の心に届く音楽となる なによりハーディングがこの”第6番”にシンパシーを感じていることが素晴らしい これから永く愉しめそうだ あたなも如何3 people agree with this review
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MISPRISIONER | 東京都 | 不明 | 02/November/2015
バイエルン放送響(BRSO)はやはり巧い。BRSOのマーラーといえば、クーベリックとの交響曲全集があるが、BRSOは決してマーラー度の高いオーケストラとはいえない(《悲劇的》はかつてラインスドルフとのライブが商品化されていた)。どちらかといえば、R・シュトラウスをそつなく聴かせてくれるオーケストラという印象の方が強い。しかし、マーラーもシュトラウスも、後期ロマン派の頂点に君臨するオーケストラ作曲家であり、音符だけなぞってアンサンブルさえ整えればそれで音楽になるという類の作品ではない。もちろん、それはどの作曲家の作品にも言えることだが、この二人は特にそうなのだ。メンバー一人ひとりが、楽譜に書かれている音符一音一音の意味をしっかりと認識し、相当の理解と共感を持って表現することが必要だ。その意味では、指揮者がいくら頑張ってオーケストラをドライヴしようと、自ずと限界がある。■個人的には、恐らく世界で最もマーラーを多く演奏している英国出身の指揮者、ハーディングの才能については懐疑的な面もあるが(彼の師であるラトル卿のマーラー演奏は実に酷いものだ)。実際、この演奏を聴いて「ハーディング凄い」というよりも、「BRSO凄い」としか思えない。ここには、しっかりとクーベリック時代の伝統が息づいている。素晴らしい演奏に出会ったとき、そのどこまでが指揮者の功績で、どこまでがオーケストラの功績なのか明確に線引きすることは不可能だ。ライヴ録音の場合は、指揮者が意識もしていなかった声部が強調されたり、本当は強調していた声部がマスクされてしまったりもする。■演奏は、第1楽章冒頭から暗い予感に満ち、意味深い感興を示すのが聴き手を捉える。「アルマの主題」は、ほとんど直前からのリタルダンドのまま、ぐっとテンポを落としてこれまでになくしなやかに歌われ、まるで清楚な乙女のような表現だ。実際のアルマの愚挙を知っている我々には、壮大な皮肉に聴こえてしまう。展開部は、余計なアゴーギクは一切ないが存分に情緒的でありながら、造形は極めて普遍的である。再現部は伸びやかで輝かしく、音楽の内面を聴き手に伝える。コーダは俄然緊張感が高まり、堂々とした力感をもって騒然とした姿勢で音楽を劇的に構築している。■第2楽章には「アンダンテ・モデラート」を持ってきているが、いくら「学術的」に正しかろうと、聴きてにとっては従来通りの「スケルツォ→アンダンテ」が至当とういのが正道だろう(実際、最近ではそういう録音も増えている)。この楽章順がハーディングの所為かどうかは知らないが(ラトルはむしろ進んでそうしている)、こういうところがハーディングから懐疑の念が拭えない所以なのだ。とはいえ、演奏自体は、この楽章出色の出来。陰影がたっぷりつき、全体的な流れのよさとレガートの魅力、弦の粘着力や艶やかさも美しさの限りだ。■第3楽章「スケルツォ」はリズムが極めて鋭敏で、一種の浮揚感に満ちているのはマーラーの意図通りか。また、過剰にメカニックに陥らないアンサンブルの妙技も聴きもので、メリハリが冴え、流れの緊張力も見事。外面的効果は狙われていないと思うが、その迫力は聴きてを夢中にさせる。■終楽章、各パートの綿密な処理による確固とした造形が、音楽の風格を強く感じさせる。それが適切なテンポでひたすら前進し、細部にまで血の通った表現で起伏しながら高揚していくさまは、まさに凄烈・凄絶という他ない。2度のハンマー(そう、ハンマーは2度なのだ)はそれだけ特にピックアップされているわけではなく、オーケストラとよくブレンドされている。3 people agree with this review
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とも | 千葉県 | 不明 | 17/October/2015
マーラー6番 2013年6月の新日本フィルで聴きましたが、コントラバスなどアクセントの強い低音部、しかし、全体はすっきりして巧い演奏との印象でした。本CDは各パーツともより洗練されているとはいえ、それに近い印象で、スリムなハーディングの若々しい指揮ぶりが思い浮かび、現代的な名演奏だと思います。なお、個人的には2楽章と3楽章は逆の版が好みですが。3 people agree with this review
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