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Bach, Johann Sebastian (1685-1750)

CD Cantatas Vol.8 : R.Lutz / J.S.Bach Stiftung Orchestra & Choir

Cantatas Vol.8 : R.Lutz / J.S.Bach Stiftung Orchestra & Choir

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    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  06/July/2019

    Rudolf Lutz/J.S.Bach-Stiftung St. Gallenのカンタータ第8集。小規模ながら、比較的高名なヴァイマール・カンタータBWV18「天より雨雪の降るごとく」を、やや大規模なライプツイヒ時代のコラール・カンタータ2曲が取り囲む構成。最も有名なBWV18にしても、誰でも知っているというレベルでなく、ましてコラール・カンタータ2曲は自分も2−3の演奏でしか知らないので、ぐっと地味な選曲と言えるでしょうか。Rudolf Lutz他の演奏は、例によって技術的には手堅く、声楽陣も現在の演奏レベルとしてはほぼ上位に位置づけられると言え、その意味では上質な演奏と判定できるかも知れません。ただ今回の3曲、非常に有名な曲で無いから、というハンデを差し引いても、ちょっと満足できる再現には遠いようです。おそらくその最大の要因は、Rudolf Lutz(とその解釈者であるAnselm Hartinger?)の採用している、全体に均一(画一的?)な早めのテンポで、これがともすればその美しさが埋もれてしまいがちな地味な楽曲の、さりげない魅力を十分掘り起こさずにいつのまにか時間が過ぎ去ってしまうことに繋がっているように思われました。特にBWV107の、小規模ながら魅力的なアリアが連続しているような曲においては、器楽、声楽のちょっとした前奏をいかにじっくりと奏でるかによって、曲全体の魅力がまるで違って聴こえるのですが、Rudolf Lutzの先へ先へと急ぐばかりのテンポでは、その魅力がまるで明らかに出来ていません。正直、演奏技術としては劣るかもしれないP.Leusing盤の、緩急をつけたゆったりした再現の方が、こんなに美しい曲があったのか!と気づかされる瞬間が遥かに多い。J.S.Bachのカンタータは玉石混交であっても、全てが美しい、と言われた皆川達夫氏の言葉が納得できるのは、今回に関しては残念ながらRudolf Lutz盤以外であると言わざるを得ません。ヴァイマール・カンタータBWV18に関しては、S.Kuijkenの最新OVPP盤があり、演奏技術・解釈全てにおいてやはり遠く及んでいません。質の高く貴重な全集プロジェクトですから、時折このように掘り下げがまるで今一つ、という盤があるのもやむを得ないか、と言うのが今回自分の偽らざる感想でした。

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