Complete Piano Sonatas : Ronald Brautigam(Fp)(9SACD)(Hybrid)
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てつ | 東京都 | 不明 | 26/August/2021
私はピアノフォルテという楽器に触れたことがない。どれだけの音量なのか、べダルの効果はどれ程なのか。キータッチが軽いから指が早く動けるのか、全くわからない。でも、このブラウティハムの演奏を聞くと、ピアノフォルテならではの特質を活かした可能性がどれだけ広いのがを知ることが出来た。悲愴の第一楽章主部をを聞けばわかるのだが、バスがこれだけ立体感を持っている演奏を聞いたことがない。良い意味で前のめりのテンポに加えて、響きが明晰なので聞こえる音が多いこと多いこと。べダルで音が濁らないから早いパッセージが煌くこと。だから悲愴やハンマークラヴィーアのような2/2の曲がとても新鮮に聴こえる。これだけ骨格が明晰なのはこの楽器ならでは、だからではないのだろうか。ブラウティハムは、フォルテピアノで単に通常の演奏をするのではなく、「この楽器ならでは」の表現にものすごく拘ったのだろう。攻めている演奏なのだが、それがこの楽器の良さと本質を浮き彫りにする。フォルテピアノは音が貧弱だからちょっとなぁ、と正直思っていたが、この楽器ならではの表現がある!ということをブラウティハムに教えてもらった。感謝しています。心から。3 people agree with this review
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べっくべっく | 岐阜県 | 不明 | 15/August/2021
海外で賞をとっている演奏です。 ということで、とても期待したのですが、結果、HMVの中古に引き取ってもらうことになりました。 フォルテピアノとは思えないテクニックと表現の豊かさは随一であり、賞をとるのも納得の演奏でした。しかし楽譜の意図としない演奏家によるテンポの緩みが曲の良さを潰しているようで、どうしても気になりました。 これが例えばショパンだったりリストであれば、「あっそう」のレベルですが、ベートーヴェンの場合は話は別です。 昔読んだ本で名作オペラブックスのベートーヴェンのフィデリオがございますが、その演奏批評で興味深い文章がございました。ベートーヴェンも含むウィーンの古典派の音楽の場合、テンポの選択の仕方が音楽の良し悪しの基準になるとのことです。その為、演奏批評では、テンポ解釈に関して厳格に求める傾向にありました。たしかに裏付けのあるテンポを貫いた演奏は、とても聴きごたえのある演奏だったので、この理論はなるほどと思いました。だから、私はこの演奏に満足が出来ず手放すことになったのです。 私にとってベートーヴェンのピアノソナタの演奏で、興味深いのは、グリンベルグによる録音です。上記のような、過度なテンポの緩みや急ぎすぎもなく、演奏家の視点から聴いても、色々な発見ができる名演奏だと思います。2 people agree with this review
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こびと | 神奈川県 | 不明 | 23/April/2017
こんなに素晴らしいソナタ全集なのに、なぜかひとつもレヴューがないので投稿します。フォルテピアノによる全集ということでも貴重な存在ですが、全ての曲がムラなく徹底的に検証を重ねた上でのものという印象をあたえる密度の高い全集です。テンポはフォルテピアノの演奏でよくみられるような速めのものが多いですが、じっくり聴かせるところは透明感の高い叙情に包まれます。ベートーヴェンの全集としてスキがありません。三大ソナタ等の人気曲は勿論のこと全ての曲が高いレベルで、どこから聴いても死角がありません。HMVによるレヴューに使用している楽器についてマクナルティによるレプリカという記載しかないので、元の楽器の情報ですが、cd1から5がワルター1802年、cd6から8がグラーフ1819年、cd9がシュタイン1788年となっています。個人的には、ワルトシュタインはワルターでもよかったのではと思いましたが、ここから後の曲はグラーフになります。6 people agree with this review
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