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Schumann, Robert (1810-1856)

SACD Complete Symphonies : Ticciati / Scottish Chamber Orchestra (2SACD)(Hybris)

Complete Symphonies : Ticciati / Scottish Chamber Orchestra (2SACD)(Hybris)

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  • ★★★★☆ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  12/August/2014

    このSACDにも同内容の音源を入手できるダウンロード・コードが付属している。「今後、音楽を円盤の形で所有しようとするのは一部好事家だけになるだろう」と予言されて久しいが、クラシック音楽業界でもこの予言が現実のものになり始めたということか。192KHz/24bitという凄いデータを入手できるラトル/ベルリン・フィルの盤ではCDは完全にオマケだしね。 さて、肝心の演奏について。以前に比べれば遥かに色々なレパートリーが見聞きできるようになったティチアーティだが(個人的にはコヴェントガーデンでの『エウゲニ・オネーギン』録画が鮮烈だった)、私には「彼はこういう指揮者」と言い切ってしまえるようなキャッチフレーズがまだ見つからない。なかなか複雑な性格を持った人、あるいはまだ発展途上の指揮者ということだろうか。でも、このシューマン全集もとても興味深い特徴を持っているので、言葉の及ぶ限りレポートしよう。スタイルは完全にピリオドだが、かつてのピリオド派のような「俺たちがやってることは最前衛なんだぜ」といった気負いは、もはや全くない。アレグロ系の楽章もアダージョ系の楽章もテンポは中庸で、ネゼ=セガンなどに比べるとかなり遅い。けれども、ラトルが「それだけはやるものか」と厳しく自らに禁じているクライマックスでのテンポ操作をティチアーティはあっけらかんとやってしまうところが、何とも面白い。第2番の最後ではあっと驚くリタルダンド、第3番の最後では予想通りのアッチェレランド。響きのバランスに関しても、かつてはフローリアン・メルツの盤のように「全曲がティンパニ協奏曲になってしまった」今となっては微笑ましい録音があったけど、ティチアーティはいたって穏当。けれども、ここぞという所ではティンパニの強打をアクセントとして使うし、非常にクリアなセッション録音を利して、埋もれた声部を掘り起こすことに関しては、これまでのどんな指揮者よりも熱心だ。さらに第1番第2楽章、第3番第3楽章のような比較的シンプルな緩徐楽章では、歌心の美しさが印象に残る。こうした部分でのティチアーティは全く邪念のないロマンティストだ。こうした多面的な特徴が、まだ一つの「個性」へと収斂していかないのが、今の彼の面白さなのだろう。

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