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Mahler (1860-1911)

SACD Symphony No.3 : Inbal / Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra (2012)(2SACD)(Hybrid)

Symphony No.3 : Inbal / Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra (2012)(2SACD)(Hybrid)

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  • ★★★★★ 

    ヒューブーン  |  静岡県  |  不明  |  09/February/2015

    ハイティンクや、このインバルのように、「ブルックナーもマーラーも得意」という指揮者に共通して言えることは、『彼らの指揮するブルックナーもマーラーも、作曲者臭が薄い』と言うことだと思う。インバルには、フランクフルトを振った旧盤全集もあり、中でも3番5番は今でも古臭さを感じないディスクとして聴くことができるが、今回の新盤に比べれば、まだまだ「マーラー臭」(インバル的なマーラー臭?)が感じられる演奏だった。この新盤は、まずは録音のよさに驚かされた。カーステなんかではまず拾うことのできない細かい音がくっきり聴こえ、今更ながらに新鮮。演奏も絶好調でやる気ブンブン。前え!前え!とグイグイ進み、不要な力みもなく、聴いていて面白いこと比類がない。推進力に溢れている割には演奏時間が短いわけではないのは、やはり演奏そのものが充実しきっているからだろう。 とりわけ第1楽章の立体感溢れる表現が見事。もし難点をどうしても挙げろと言われるならば、他の様々な名演(インバル/フランクフルト も含む)が、森林のクウキ感や動植物の命の息吹を感じさせる雰囲気に溢れていたのに対し、この新盤では、コンサートホールにおける指揮者の指揮姿を連想させる。生々しいリアルな「音響としての音楽」を、この曲にもとめていないリスナー諸氏には あまりお薦めできない…ことくらいだろうか。

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  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  26/April/2014

    このコンビにしても再録音。前回(実演でも聴きましたが)は情感豊かな、まさに名演と呼ぶにふさわしい出来栄えでしたが、さあ今回はどんなもんか、と思いつつ聴きました。先の「復活」と同じ現象が起きていますね。実はずいぶん細かいところでインバルさんはいろいろ細工をしているのですが、オケはそれにピタッとくっついて行っている。メンゲルベルク&コンセルトヘボウの関係を想起してしまったくらいです。いい意味での「余裕」がコンビ間にあって、マーラーの大曲、交響曲第3番に一生懸命に取り組むというよりかは、「今の我々はこの曲をこういう風に演奏するんですけど、どないだす?」と盛って出されたような感じです。ハイレベルで見事なものですけれども、この曲を聴く喜びとか満足度とかが何か薄いような気がしました。このコンビの再録音シリーズ、マーラーのディスク史に新しい刻印を残すというよりも、自分たちの達成度を誇示(いい意味で)するような、そんな局面に入っているような雰囲気です。録音は超優秀。二か所のホールでの収録の混成ながら、不自然さはどこにもなし。

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  • ★★★☆☆ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  31/August/2013

    2番までは非常に冷徹、クールな振り方だった(特に2番は指揮のジェスチュアも抑え目で、体調が悪いのではないかと心配になるほどだった)インバルも、ナマの印象ではこの3番から一気に爆演モード。しかし、視覚的印象を外してCDで音だけ聴いてみると、基本的にはこれまでのクール、冷徹路線とあまり違わないようだ。確かに第1楽章展開部後半の畳みかけ方などは凄いし、ミクロな部分でのメリハリの付け方は堂に入ったものだが、全体としては速いテンポで非常に凝集力の強い、引き締まった演奏。3番は交響曲としては相当に破格な、悪く言えば組曲に近いような奔放な作品だが、インバルの指揮はこれを立派な交響曲として聴かせてしまう、と言えば分かりやすいだろうか。前回、2010年の録音は多少粗いところはあってもライヴの感興を生かそうというやや爆演寄りのアプローチだったのに対し、今回はより精度が高く、スクウェアな演奏だ。終楽章冒頭のアダージョ主題なども「情念」をのせるというよりは、ポリフォニックな対位旋律が克明に表出されて、むしろベートーヴェン後期の弦楽四重奏曲のような器楽的なアプローチがされている。ちなみに、管楽器の難所山盛りの曲ゆえ、さしもの都響もナマでは無傷とはいかなかったが、CDでは明らかな傷はきれいに修正されている。文句なしに世界的水準の高橋敦のポストホルン・ソロ以下、オケは素晴らしい出来ばえ。ただし私が3番にどうしても求めたい「アナーキーさ」と「開放感(のびやかさ)」がどちらも全く満たされないことから、残念ながら私にとっては徹頭徹尾、相性の悪い演奏ではある。

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