Bernard Haitink The Philips Years (20CD)
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堺の商人 | 大阪府 | 不明 | 08/July/2016
このセットに収められている演奏はどれも大変素晴らしい内容で、ハイティンクという指揮者も私が大好きな音楽家の一人です。 他のレビューアの方々が高い評価をされておられるのは至極ご尤もだと思いました。 残念なのは演奏ではなく「商品としての企画」です。 今回20枚の中に収録されている楽曲は、どういうコンセプトに基づいて集めたのでしょうか。 例えば、ベートーヴェンの交響曲は第1番と第3番「英雄」のみ。 チャイコフスキーの交響曲も第1番「冬の日の幻想」と第2番「小ロシア」のみ。 ハイティンクはベートーヴェン、チャイコフスキーの交響曲を全てフィリップスで録音していますので、上述の4曲以外をこの企画に入れることは可能だったはずです。 上述の4曲がハイティンクの演奏の中で特に素晴らしい評価を得ている、という話はあまり聞いたことがありません。 ベートーヴェンの交響曲で、敢えてメジャーな4曲(英雄/運命/田園/合唱)以外から選ぶなら第2番/第4番/第7番がお薦めですし、チャイコフスキーの交響曲なら第5番などは非常に素晴らしいと思います。 Disc10のピアノ協奏曲、Disc17のヴァイオリン協奏曲、その他ブルックナーやマーラーの交響曲など素晴らしい収録が行われているだけに、商品の企画としてちょっと残念な気がしました。 ハイティンクの演奏で人気が高い曲を集め過ぎると既に持っている人が多くて売れなくなるから適当に入れ替えた、という企画のような気がしています。 演奏自体は素晴らしいので、そこを許せる方にとってはお買い得の商品です。8 people agree with this review
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Phronesis | 千葉県 | 不明 | 21/May/2014
この中で、80年のブラームスのドイツレクイエムを懐かしく聴いた。当時はLPだったが、CD化されると音の広がり、スケール感が違う。その当時はバランスが良く、クリアで緻密で・・・といったあたりで止まっていた理解が、実はダイナミクスとスケールがとてつもないことがよくわかり、圧倒された。元来、ハイティンクはスコアをくっきりとバランスのとれた構成感で音に作り上げるのを特徴としていた。その見通しの良い音楽作りは、しかしながら奇を衒う向きに「平凡」「凡庸」と蔑まれてきたが、どうして、次第にスケール感と音の迫力を増してくる80年代以降の録音はもちろんのこと、60年代70年代の壮年期の録音でも基本的な音楽設計はすでに出来上がっていることがよくわかる。まずは、自らの耳で聞くべし!10 people agree with this review
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タンノイおやじ | 東京都 | 不明 | 13/October/2013
同意見で中庸の徳です。しかし録音は最高のレベルでしょう。特にアナログ時代のフィリップスは採算をど返しした録音を行っていました。なんとなく1970年代の松下電器の文化事業に似ていますね、日本もオランダも古き良き電機メーカーの時代でした。6 people agree with this review
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トロ | 不明 | 不明 | 18/August/2013
ホームランこそ少ないが、毎年確実に3割を打つ職人バッターのイメージ。幅広いレパートリーに中庸の美を体現できる得難い指揮者だと思う。彼のフィリップス時代終盤に、ブルックナー、マーラーの再全集が中断したのは残念だった。コンセルトヘボウとのベートーベン、シューマンやボストンとのブラームス等の各交響曲全集も是非再発して欲しい。10 people agree with this review
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