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Hidekazu Yoshida

Books 名曲のたのしみ、吉田秀和。第1巻ピアニスト聴きくらべ

名曲のたのしみ、吉田秀和。第1巻ピアニスト聴きくらべ

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  • ★★★★★ 

    複眼竜  |  宮城県  |  不明  |  23/June/2013

     これは,素晴らしい本です。吉田先生の肉声がCDで聞けるのもうれしいが,テープから書き起こした文章が,肉声そのもの。読んでいて一緒に聴きましょうと呼びかけらると,はい,と返事をしてしまう感覚があります。演奏と作品の両方に目配りした語りが,わかりやすく,バランスが取れていて,演奏を聴いてみたいと思わせてくれます。言葉は多くないのに,中身と想いが深くて重い。紹介されていて持っていないCDも多いので少しずつ揃えようと思います。HMVさん,キャンペーンお願いしますね。

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  • ★★★★★ 

    eroicka  |  不明  |  不明  |  20/June/2013

    懐かしい吉田秀和先生のしわがれ声と名調子が聴けるCDのついた本だ。番組の原稿や録音を再構成したもののようだが、これ一つで、空疎なDJではなく、話を活字にしたら、きちんとした批評の本として機能するだけの内容をもっているのが、いかにもあの世代の知識人らしい。あの喋りを時々ラジオで聴いていたのに、私は何を聴いていたのか、と恥じ入るばかりだ。勿論、「世界のピアニスト」といった本と世界観がに大きく違うということはなく、いつもの吉田節だが、権威や有名演奏家に偏りがちな風に思っていた。後任の片山杜秀氏が未知の曲、秘蔵音源発掘など、マニア路線ひた走り全開なのに比べて、今から思えば、昭和50年代で時間の止まった好悪を出さない冒険のない番組という印象も否めなかったが、実は新鋭やユージナのようなマニアックな演奏家も近年は番組で取り上げていたのは意外であった。これほど長寿番組になるとは思わなかったのか、NHKに古い音源が残っていないのは実に残念。昔、LP時代にエアチェックした多数のカセットテープを捨てずにとっておけば、吉田翁への恩返しができたかもしれない。残念だ。いずれにせよ、今の音楽評論の世界には、既にこうした深い知識人は少なく、クラシック批評は好き嫌いによる独断漫談評論家や、楽理の専門性に走るだけの音楽屋か、美文に溺れ自己陶酔するような者ばかりで、バランス感覚や良識を感じる人は数えるほどだ。こうした末法の世に、翁の謦咳に接することができたことを、我々は幸福に思わねばならない。CDの収録時間が短いうえ、値段も安くないが、翁を敬愛する人は必携のシリーズではないかと思う。

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