Symphonies Nos.8, 9 : Giulini / London Symphony Orchestra (2SACD)(Single Layer)
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 03/January/2013
ジュリーニは、イタリア人指揮者であるが、独墺系の作曲家による楽曲も数多く演奏した大指揮者であった。ブラームスの交響曲全集は2度も録音しているのに対して、意外にもベートーヴェンの交響曲全集は一度も録音していないところだ。これほどの大指揮者にしては実に不思議と言わざるを得ないと言えるだろう。ジュリーニは、最晩年に、ミラノ・スカラ座歌劇場フィルとともに、ベートーヴェンの交響曲第1番〜第8番を1991〜1993年にかけてスタジオ録音を行った(ソニー・クラシカル)ところであり、残すは第9番のみとなったところであるが、1989年にベルリン・フィルとともに同曲を既にスタジオ録音していた(DG)ことから、かつて在籍していたDGへの義理立てもあって、同曲の録音を行わなかったとのことである。このあたりは、いかにもジュリーニの誠実さを物語る事実であると言えるが、我々クラシック音楽ファンとしては、いささか残念と言わざるを得ないところだ。それはさておき、本盤におさめられたのは、1972年にロンドン交響楽団とともにスタジオ録音を行った交響曲第8番及び第9番である。他にライヴ録音が遺されているのかもしれないが、前述のように交響曲第8番はミラノ・スカラ座フィルと(1992年)、交響曲第9番はベルリン・フィル(1989年)と録音することになることから、それらの演奏の20年前のものとなる。1972年と言えば、ジュリーニの全盛期であるだけに、演奏は、諸説はあると思うが、後年の演奏よりも数段優れた素晴らしい名演と高く評価したい。何よりも、テンポ設定が、後年の演奏ではかなり遅めとなっており、とりわけ交響曲第9番においては、演奏自体に往年のキレが失われているきらいがあることから、私としては、これら両曲のジュリーニによる代表盤としては、本盤を掲げたいと考えているところだ。演奏の様相はオーソドックスなもの。後年の演奏とは異なり、ノーマルなテンポで風格豊かな楽想を紡ぎだしていると言える。そして、ジュリーニならではいささかの隙間風の吹かない、粘着質とも言うべき重量感溢れる重厚な響きも健在であるが、いささかの重苦しさを感じさせることはなく、歌謡性溢れる豊かな情感が随所に漂っているのは、イタリア人指揮者ならではの面目躍如たるものと言えるだろう。いわゆる押しつけがましさがどこにも感じられず、正にいい意味での剛柔のバランスがとれた演奏と言えるところであり、これは、ジュリーニの指揮芸術の懐の深さの証左と言っても過言ではあるまい。ロンドン交響楽団もジュリーニの統率の下、名演奏を展開しており、独唱陣や合唱団も最高のパフォーマンスを発揮していると言える。いずれにしても、本盤におさめられた両曲の演奏は、ジュリーニならではの素晴らしい名演であるとともに、ジュリーニによるそれぞれの楽曲の演奏の代表的な名演と高く評価したいと考える。音質も素晴らしい。本盤におさめられた各演奏は国内盤としては長らく廃盤となっていたものであるが、今般、シングルレイヤーによるSACD盤の発売は、ジュリーニによる名演の価値を再認識させる意味でも極めて大きいものと言えるだろう。音質の鮮明さ、音圧、音場の幅広さのどれをとっても圧倒的であり、あらためて本演奏の魅力を窺い知ることが可能になるとともに、SACDの潜在能力の高さを思い知った次第だ。いずれにしても、ジュリーニによる素晴らしい名演を超高音質のシングルレイヤーによるSACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。3 people agree with this review
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meji | 神奈川県 | 不明 | 05/December/2012
76年にDGに移籍したジュリーニがマーラーの第9で一気にスターダムにのし上がる4年前の録音であるが、指揮者の円熟は誰の耳にも明らかで、余裕をもったテンポで内声部をおろそかにせず全ての楽器が伸びやかに歌う流麗な音楽は名前を伏せてもジュリーニだと確信させられる。さらにこの名演がアナログ円熟期にEMIの黄金コンビであるビショップ&パーカーによって、今は取り壊された伝説のセッション会場キングスウェイホールで収録されていることを考え合わせると、本録音が有する音楽的、歴史的、録音技術的価値はまことに計り知れないものがある。 いまさら言うまでもないが、EMI史上最高のエンジニアであるC・パーカーの録音の特徴は、ホールを満たした楽音共々ホール空間をそっくり切り取ってきたかのような広大な音場と、パワフルな低域に支えられた輝かしいフルボディサウンドを基本に、マルチマイクを駆使しながらディテールの明瞭度と解像度を絶妙にブレンドさせたもので、まさに年代物のブレンデットウィスキーを思わす華やかで深い味わいにある。本録音においてもその特徴がいかんなく発揮されており、リスナーはスピーカから洪水のように押し寄せてくる豊饒なフルオーケストラとコーラスのうねりに発する言葉すら忘れ、ただ身を任せるのみである。第八も第九も全く同レベルの優秀録音であるが、特に第九第一楽章の第二主題の再現後や、第二楽章トリオでのホルンソロでは楽器特有の共鳴管の長さと広角に広がるベルの大きさを実感させるふくよかな響きに心がときめき、第二楽章のティンパニが、美音維持限界ぎりぎりにコントロールされた正確な強打で、ステージ奥から3D的に現れる際のリアルさには唖然とさせられる。そして終楽章でコーラスが入りホールの音圧がぐっと増す部分における、空気の密度変化さえ手に取るようにわかるほどのダイナミズムの再現性は、第九を聴く醍醐味を満喫させてくれる。なお終楽章ではSACDのカッティング音量レベルが少し下がるが、アンプのボリウムを上げれば解決する話であり鑑賞の支障になるものではない。いずれにせよ、C・パーカーがアナログ全盛期の技術をフルに駆使しながらマスターテープに収めたハイポテンシャルなサウンドが、録音後40年を経てその全容を表わし我々の前に届けられたことを心より喜びたい。最後に第八と第九がシングルレイヤー2枚組みで、さらに厚手の4枚収納ケースに収められているが、かかるECOの時代を無視した蛮行といえよう。EMIジャパンには是非とも高密度でコンパクトなパッケージングを望みたい。7 people agree with this review
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