Preludes Book, 1, 2, : Aimard
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marco | 東京都 | 不明 | 13/April/2014
現代音楽を得意とするエマールだが、この曲集では拍子抜けするくらい穏やかで手慣れた雰囲気が全体を耳触り良く包みこむ。構造や響きのディテール等は勿論最新の切れ味を示すのだが、それらを「腑分け」のように先鋭に際立たせるのではなく、敢えて全集としての流れと構成を泰然と呈示している。古くはGiesekingの清潔なモダニズム、熟練の手技をさりげなく極めたMicherangeliの第一巻など、豊饒なアプローチが今までになされてきた。二十世紀ピアノ音楽の最高至宝ともいえるドビュッシーの作品群は、未発の可能性に満ちた巨大な山岳であり、これでもようやく「道半ば」。まだまだきっとこの先があるものという期待を込めて見渡せば、未完の可能性に向かって孤軍奮闘するCassardやLubimovのようなピアニストが少数だけれど存在する。彼らの背中を追って、これからのピアニストが更に新しいステージを切り拓いていくことだろう。0 people agree with this review
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