Rachmaninov, Sergei (1873-1943)
Piano Concertos Nos.1, 4, Paganini Rhapsody : Noriko Ogawa(P)Hughes / Malmo Symphony Orchestra
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TOCHIPAPA | 広島県 | 不明 | 15/December/2019
ラフマニノフの全曲録音となると有名どころではアシュケナージしか知りませんが、すごいことをやってたんですね。 1番なんて小川典子のイメージにぴったりで、あの頃ならこういう風に弾いただろうなという期待どおりの最高の演奏だと思います。 女流では、じゃなくて小川典子でないと出せない、「ちから強い」というだけではなく、振り下ろした指の先がまちがいなく思い通りに鍵盤を叩いてくれるという確固とした自信のある音、というイメージなんですよね。 1番は、CDとしての総合点ではツィメルマン版の方が録音のバランスもよく、小澤&ボストン響の管弦楽も凄味があるかなという気もしましたが、4番はミケランジェリの、古いアナログ録音もあいまっての独特の響きの魅力を覆するほどに、小川典子はじつに精妙にこの曲の魅力を引き出していて愛聴盤になりそうです。 それにしても日本人ピアニストの録音って少ないですよね・・・・0 people agree with this review
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 07/February/2018
謎が渦巻いて不穏な妖気が絡みつくイメージからか まるで忘れられたようにもの影に隠れてしまった感がある ストンと落ちる完結感を得られずに宙に浮いてしまったようでもある このラフマニノフ ピアノ協奏曲全集の後巻は名演奏なのだ パガニーニへのオマージュを越えて”ラプソディ”が儚く美しい 軽快に飛び回り駆け抜け飛翔するピアノに寂寥の風を感じた演奏に初めて出会った 永遠なる青春の悲しみが滲み出している Op.1はピアニストとして自分が弾くために書いたから ピアノが主導以上に専制的に振る舞うのかと見ると 一旦管弦楽が鳴り出せばピアノを忘れたかのように雀躍してオーケストラの楽器を活かそうと筆を振る うラフマニノフは作曲家魂を当初より持ち合わせていた 栴檀は双葉より芳しの例そのままだ 小川典子のピアノは毅然とした中によく歌いすべき時は鋭い楔を打つ Op.40は最後のコンチェルトなのに希望と憧れで胸ふくらませている青年の音楽だ 細やかな陰影が過ぎるところに熟練の技巧が隠されているけれどどこまでも音楽は軽い歩みを続ける 強く美しい精神が貫いている 音楽はどうあるべきかラフマニノフは語っている それは人のあり様でもある 小川は鮮烈な対話を繰り広げる 言うべきは言い 受け入れるべきは身を任せ 見える世界を凡て見ている 聴いていて嬉しくなる あなたも如何1 people agree with this review
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Papachan | 北海道 | 不明 | 14/September/2013
録音は2001年には終了しているようですから、ずいぶんと待たされました。いかなる事情でここまで発売が延期になったのか、裏事情に疎い私には知る由もありませんが……。前作、とりわけ第3協奏曲があまりにも素晴らしかっただけに、この演奏「何かあるのでは?」と、期待と不安が入り混じりながら聴きました。見事な演奏なのは言うまでもありません。ピアノもやたらに自己主張せず、オーケストラとともにひとつの音の世界を作り上げているのですが、何か足りない気もするのです。それが何かは、私にはうまく表現できないのですが、第3協奏曲の演奏で感じられた、胸に迫るような感動には、いまひとつ届かなかったというのが、私の正直な感情です。しかし、これはかなり欲張った考えで、一般的なこの曲の演奏に比べたら、はるかに高水準の演奏であることは言うまでもありません。小川さんはもちろんですが、指揮者ヒューズは相変わらず素晴らしい演奏を聞かせています。1 people agree with this review
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