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Puccini (1858-1924)

CD Tosca: Rescigno / National Po Freni Pavarotti Milnes

Tosca: Rescigno / National Po Freni Pavarotti Milnes

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    meji  |  神奈川県  |  不明  |  23/April/2012

    78年の5月から8月にかけてのロンドンでのセッションでバランスエンジニアはK・ウィルキンソン。録音時期が離れているわけではないのに2か所の会場で収録されているが、第1幕と3幕がキングスウェイホール、第2幕がヘンリーウッドホールであることはサウンドを聴けば明らかだ。聴きどころは当然ながらキングスウェイホールで収録された1幕と3幕で、オケの遠近感、パワー感、クリアネスは冒頭から全開で、プッチーニのゴージャスなオーケストレーションの妙を満喫できる。ソリストやコーラスの距離感や音量バランスも完璧で、デッカ伝統のソニックステージがスピーカ後方に原寸大で再現されるのを聴くと、これがウィルキンソンの仕事だと分かってはいても新鮮な驚きを禁じ得ない。アナログ末期の録音だけに機材の性能は完成域に達しており、オケや声楽のミクロディテールも極めてリアルにテープにおさめられており、特に3幕冒頭で、キングスウィホールの肥沃なレゾナンスを伴って打ち鳴らされる、梵鐘を思わす深い鐘の響きは特に聴き手に強い印象を残す。ヘンリーウッドホールでの第二幕は、オケの鳴りが悪く低域のパワーが落ち、音場のトランスペアレンシーも低下するのが残念だ。深読みすれば、第2幕がもっぱらスカルピアの公邸内が舞台となっていることから、レッシーニョがあえてこのようなアコースティックを選択したと考えられなくもないが、ここは素直にキングスウェイホールが他のセッションと重なり使用できなかったと見るべきだろう。もちろん当時の主流であるマルチマイクで録れば、ホールのアコースティクの違いを最小限にすることは容易であったが、ウィルキンソンはここでも最小限のマイクで、サウンドを空間ごと切り取ってくる姿勢を少しも変えてはいない。ただしオケを若干奥に追いやり、その代わりにソリストをクローズアップしこれに、豊かなレゾナンスを加えることで、全曲通しての違和感を最小限に食い止めている。CD鑑賞の際は1幕と2幕との間で十分間をとって脳を耳を休めることで、音響上の違和感の低減を図ることをお薦めする。最後に歌劇場指揮者としての豊富な実力派レッシーニョの指揮は、オケを十分に鳴らし、聞かせどころのツボをわきまえたメリハリある表現で、プッチーニの音楽の魅力を余すところなく引き出している。

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