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海に沈んだ故郷 北上川河口を襲った巨大津波-避難者の心・科学者の目

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    vetus tacitus  |  千葉県  |  不明  |  07/November/2011

    震災・津波報道がほとんど取り上げなかった北上川河口の長面〔石巻市〕。そこで被災したある夫婦による現場からの発信である。 第一部。妻による避難実録。今回の地震・津波では多くの場合「被災から避難所へ」だった。しかし、長面の住民にとって避難は野宿からはじまった。厳寒の2夜を急峻な山のなかでどのように耐え、生きのびたか。いのちのドキュメントがここにある。 生きのびたもののすべてを失った。だが、絆だけは残っていた。その絆が手をさしのべる。「無縁社会」といわれる今日だが、潜在していた絆が危機的状況のなかで、どのように起動して、機能するのか、その内側からのリアルな記録。避難者の心が伝わってくる。 第二部。夫による津波の記録。彼はたまたま「波」の研究者であった。彼は被災した直後、この地域の津波のすべてを記録することを決意する。彼は北上川河口の両岸・追波湾岸に点在する各被災地域に足をはこび、計測し、撮影し、聞き取りをし、それらを記録した。また、研究者として開発していた実験装置を使って、津波を解析。この地域を津波はどのように襲ったのかを解明している。困難のなかでも失われなかった科学者の目。  報道とは違うレベルの肉声と意思が伝わってくる本である。 vetus tacitus

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