Lieder Vol.3 : Fischer-Dieskau(Br)K.Engel(P)(Hybrid)
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 01/April/2012
今般のEMIによる過去の名盤のSACD化シリーズにおいては、若き日のフィッシャー=ディースカウによる一連のシューベルトの歌曲集も採り上げられることになった。フィッシャー=ディースカウは、紛れもなく独墺系歌曲の最高の歌い手の一人であると言えるが、その最高の名唱とされているのは、何と言っても1970年代にジェラルド・ムーアと組んでスタジオ録音(DG)したシューベルトの三大歌曲集と言えるのではないだろうか。本盤におさめられたシューベルトの歌曲の演奏は、それよりも約20年ほど前の若き日の歌唱ということになるが、モノラル録音という音質面でのハンディはあるものの、1970年代の名唱とは違った意味で、素晴らしい名唱と評価したいと考える。というのも、フィッシャー=ディースカウの歌唱は、あまりにも巧いために、後年の歌唱においては、その巧さが鼻につくケースも散見されるところであるが、本演奏においては、若さ故の気迫や熱き生命力が全体に漲っており、いささかも技巧臭を感じさせないのが素晴らしいと言えるからだ。そして、勢い一辺倒の内容のない歌唱には陥っておらず、どこをとっても、シューベルトの音楽の素晴らしさ、美しさを心行くまで堪能させてくれるのが見事であると言える。本盤におさめられた歌曲は、いずれもシューベルトの歌曲の中では必ずしも有名なものとは言い難いものであると言えるが、それでも各歌曲の聴かせどころのツボを心得たいい意味での演出巧者ぶりは、本演奏当時の若き日より健在であると言えるところであり、正に非の打ちどころのない名唱に仕上がっていると言っても過言ではあるまい。本盤のピアノ演奏は、いつものジェラルド・ムーアではなくカール・エンゲルがつとめているが、カール・エンゲルによるピアノ演奏も、シューベルトの楽曲に特有の寂寥感に満ち溢れた美しい旋律の数々を情感豊かに描き出しており、フィッシャー=ディースカウによる名唱をより引き立てるのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。音質は、モノラル録音というハンディもあって、従来CD盤の音質は、いささか鮮明さに欠ける音質であり、時として音がひずんだり、はたまた団子のような音になるという欠点が散見されたところであった。ところが、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって大変驚いた。従来CD盤とは次元が異なる見違えるような、そして1950年代のモノラル録音とは到底信じられないような鮮明な音質に生まれ変わった言える。フィッシャー=ディースカウの息遣いやカール・エンゲルのピアノタッチが鮮明に再現されるのは殆ど驚異的であり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、フィッシャー=ディースカウ、そしてカール・エンゲルによる素晴らしい名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。なお、当たり前のことではあるが、前述の三大歌曲集のSACD化に際して、扱いにくい紙パッケージに封入したことや対訳を省略したユニバーサルに対して、本盤では通常パッケージで、なおかつ対訳が付いていることについても、この場を借りて評価をしておきたい。3 people agree with this review
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