K.Sanderling / Staatskapelle Dresden : Tchaikovsky Symphony No, 4, Mozart Symphony No, 35, Weber (1973 Tokyo)(Single Layer Limited)
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 09/January/2012
2011年9月18日に惜しくも逝去したクルト・ザンデルリングは、2002年には既に指揮活動から引退していたところであるが、現役時代は我が国にもたびたび来日して、素晴らしい名演の数々を聴かせてくれたのは、我が国のクラシック音楽ファンにとっても実に幸運なことであったと言わざるを得ない。本盤におさめられたモーツァルトの交響曲第35番、チャイコフスキーの交響曲第4番、そしてウェーバーの歌劇「オベロン」序曲は、ザンデルリングが1973年にシュターツカペレ・ドレスデンを率いて来日した際の記念碑的な名演奏であると言える。先ず、モーツァルトの交響曲第35番は、ザンデルリングとしては極めて珍しいレパートリーと言えるだろう。そもそも、ザンデルリングによるモーツァルトの交響曲演奏の録音は、先般発売された交響曲第39番などを除いて殆ど遺されておらず、必ずしも得意のレパートリーではなかったと言えるのかもしれない。しかしながら、本盤の演奏は、そのようなことをいささかも感じさせないような素晴らしい名演に仕上がっていると評価したい。近年流行の古楽器奏法やピリオド楽器を使用した軽妙な演奏とは正反対の、いわゆる旧スタイルの演奏と言えるが、シンフォニックにしてスケール雄大な演奏は、いかにもドイツ人指揮者ならではの面目躍如たるものがあると言えるだろう。次いで、チャイコフスキーの交響曲第4番であるが、ザンデルリングは、チャイコフスキーの交響曲を得意のレパートリーとし、歴史的な名演の数々を成し遂げたムラヴィンスキーに師事していたわりには、チャイコフスキーの交響曲の録音を必ずしも数多く行っているわけではない。そのような中で、ザンデルリングは交響曲第4番だけは得意としているようであり、本演奏の他にも、レニングラード・フィルとのスタジオ録音(1956年)、後期三大交響曲集の一環としてベルリン交響楽団とともに行ったスタジオ録音(1979年)、そしてウィーン交響楽団とのライヴ録音(1998年)が遺されているところである。いずれも、ムラヴィンスキーのように即物的とも言うべき純音楽的な引き締まった演奏ではないが、演奏全体の堅固な造型美などが光った、いかにもドイツ人指揮者ならではの重厚な名演に仕上がっていたと言える。同じく独墺系の指揮者であるカラヤンがチャイコフスキーの交響曲の数々の名演を成し遂げているが、カラヤンによる豪華絢爛な演奏とはあらゆる意味で対照的な質実剛健たる演奏と言っても過言ではあるまい。本演奏は、前述の1979年のスタジオ録音の6年前の演奏ではあるが、基本的なアプローチ自体は、殆ど変りがなく、どちらかと言うと、一切の虚飾を排した地道さを身上としているとも言えるところだ。しかしながら、本演奏には実演ならではの畳み掛けていくような気迫や強靭な生命力が演奏全体に漲っており、演奏の持つ根源的な迫力においては、1998年のウィーン交響楽団との演奏とほぼ同格であり、1979年のスタジオ録音を大きく上回っていると言っても過言ではあるまい。加えて、シュターツカペレ・ドレスデンのいぶし銀の味わい深い音色が演奏全体に独特の潤いと温もりを付加させており、オーケストラ演奏の魅力においては、1998年のウィーン交響楽団との演奏をはるかに凌駕していると言えるだろう。いずれにしても、本演奏は、ザンデルリングによるチャイコフスキーの交響曲第4番の演奏としては、随一の名演と高く評価したいと考える。併録のウェーバーの歌劇「オベロン」序曲も、ドイツ風の重厚さと実演ならではの強靭な迫力を兼ね備えた圧倒的な名演と高く評価したい。音質は、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤だけに、従来CD盤とはそもそも次元の異なる高音質であると言える。音質の鮮明さ、音場の幅広さ、音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACD盤の潜在能力の高さを思い知った次第だ。いずれにしても、ザンデルリングによる至高の超名演を、現在望み得る最高の高音質SACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。1 people agree with this review
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