Complete String Quartets : Artemis Quartet (7CD)
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和愚練庵 | 東京都 | 不明 | 10/January/2013
ドイツの四重奏団とは謂え、実質トップのプリシュペンコはパガニーニコンクールで優勝した経歴を持つロシア人で、団体としての誕生の地がドイツというだけで、東京カルテットがアメリカの団体という事実と何ら変わりはなく、奏法や表現にドイツらしさを嗅ぎ出そうとしても意味はありません。 【収録内容】に記載されている通り、曲によってトップを交代で務めているところに、この団体の特異性が見られますが、単に回り持ちで交代しているのか、スコアの解釈を分業制にすることで、より多様性のある掘り下げを目的としているのか、ディスクから再生される音楽だけでは判然としません。 ただ、実質的なトップが女性のプリシュペンコらしいことは想像できます。 アルバン・ベルクSQに二度も師事していたり、数学、物理学、歴史などのワークショップにも参加しているだけあって、アメリカのアレキサンダーQSや、英連邦のアングロサクソン系などの第五世代のSQに見られるニュートラルでストレートな表現とは異なり、細部にまで目配りが行き届いた読みが演奏に現われており、アルテミスとしての独自性がそこかしこに感じ取ることができます。 特に作品95あたりから明瞭に聞き分けることが出来るでしょう。 カルテットのような最小限のユニットになると、録音面でも分離が良くなり、楽器が雄弁に語りだすものですが、ハフのブラームスのコンチェルトに感じたようなアドバンテージが感じられなかったのが残念です。 それにしても、メンバーの写真を切り張りした、コラージュにもなっていない、明度と彩度の低いボックスデザインは最低だと思います。4 people agree with this review
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