Horowitz Perfection And Soul (10CD)
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mari夫 | 東京都 | 不明 | 21/May/2017
キャリアを中断する前のホロヴィッツの演奏、もちろんモノーラルで(例外は「中断」のど真ん中の59年に録音された二曲のベートーヴェンで、これは彼の初のステレオ録音。かつては音が悪かったらしいが、このリマスターでは大変良い)、「復帰」以降のステレオ録音も数あるのにとは思いますが、壮年期のこれらの演奏は凄まじい。ピアノが壊れそうな、ぶっ叩くって感じの音はさすがに後年には影を潜めるのでここでしか聞けない。まぁ、聴衆迎合の悪趣味な演奏といえなくもないけれども―リストのハンガリー狂詩曲(2番と6番)なんて笑ってしまう位のもの。そういえば「カルメン幻想曲」や「星条旗よ永遠なれ」は何故入っていない?―、鍵盤のメフィストフェレスの魔力は抗し難い所がある。トスカニーニとのチャイコフスキーのフィナーレの壮絶な盛り上がりとかは前代未聞だ。同じ組み合わせのブラームスも、トスカニーニ主導だが、硬派のブラームスの最高峰。ライナーとのラフマニノフは、超名演だし、音質もいいのに、何故かノイズリダクションをかけた復刻で、冒頭のオケなんか、かさかさに脂肪を削ぎ取られた音で興を削がれる。残念。ショパンの「葬送」ソナタは、鬼火が暗闇で青い光を放つような鬼気迫るステレオ盤も凄いが、こっちのはデーモンの巨大な黒い影が聴く者を駆り立てる壮絶な演奏。リストのソナタは確かに同様な名演であることは分るが、残念ながら真髄を味わうにはちょっと音が古い。「アパッショナータ」は、」何故休んでいたのかと思うくらい、意外なほどまともな演奏。一年後に同じカーネギーホールでリヒテルが演じた「異常」な演奏と比べたら、フィナーレなんかもむしろ遅めのテンポで弾き跳ばしがない。ただ体温は低いまま。10-3の方は曲と演奏者の距離を感じさせない。一楽章の闊達さ、二楽章の叙情の深さ、フィナーレのリラックスしたテンポの良さ、いずれも素晴らしい出来。ホロヴィッツのベートーヴェンで一番良いかも。ステレオ盤が絶品のスカルラッティは、このモノ盤もいいし、選曲が大分違っている(多分。モノはカークパトリック番号、ステレオはロンゴ番号なんで比べにくい)ので価値があるが、疑似ステレオっぽくて鮮明さに欠ける。これはやはりステレオ盤でしょう。ステレオ盤にないレパートリーが収められた最後のスクリアビンはいうに及ばないが、カバレフスキーの二曲も秘めた名曲名演奏。ドビュッシーもステレオ盤にないレパートリーで歓迎ものだが、疑似ステレオ処理がしてあるのか、ふやけ気味の音なのが惜しい5 people agree with this review
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