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Beethoven (1770-1827)

CD Beethoven Symphony Mo, 5, Blackwood Symphony No, 1, Wagner, Mendelssohn : Munch / Boston Symphony Orchestra (1960 Tokyo Stereo)

Beethoven Symphony Mo, 5, Blackwood Symphony No, 1, Wagner, Mendelssohn : Munch / Boston Symphony Orchestra (1960 Tokyo Stereo)

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  • ★★★★★ 

     |  岐阜県  |  不明  |  05/June/2023

    1960年といえば私は1歳。日本はまだ裸電球、テレビなし、水洗トイレなし、停電なんかしょっちゅう。そんな時代に東京ではこんなすごい演奏会があったとは!ミュンシュのセッションより勢いがあるし音も生々しい。うれしいことが2つ。一つは極東の敗戦国での演奏にもかかわらず、ミュンシュが力一杯演奏してくれたこと。もう一つは日本では人糞を畑にまいていた時代にNHKがむしろ欧米より鮮明な録音をがんばって残してくれたこと。この時の幻想交響曲も本当に素晴らしい。

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  • ★★★★★ 

    nanako  |  兵庫県  |  不明  |  09/August/2011

    正直あまり期待することなく購入した。最初耳にした時はあまりパッとせず ほとんど聞かずにほっておいたのだが、たまたまクルマの中で音量を上げて 聞いたみたところ、あまりの演奏の良さに気付いて仰天してしまった。 演奏、録音とも最高。このような演奏がステレオで残っていたなんて奇跡的だ。ライブなのでオーディエンスノイズもあるがあまり気にならない。気迫十分、弦に厚みがあり、ティンパ二が炸裂、テンポもほど良くリズムも強靭で第一楽章のオーボエのソロも絶品。第二楽章はやや間延びする感じがしないでもないが第3楽章は最高で第4楽章のフィナーレも感動的、途中から拍手が入るのもわかる。インテンポの流れでありながらメリハリが立ち、脳天を打ち砕かれるようなティンパニは何度聞いても痺れる!(第一楽章提示部の反復が端折られているのが気に入らないが)フランス人指揮者による、 アメリカオケのすばらしい演奏 (またそれを残した録音スタッフ)に心から 感謝するとともに、現在130点余り所有する運命のディスクの頂点に立つ名盤と高く評価したい。

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  • ★★★☆☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  09/June/2011

    本盤は1960年ミュンシュ69歳の頃、日本におけるライブ演奏録音であります。先ず「運命」交響曲は演奏タイム@6’28A11’24B5’32C8’49と反復演奏も無い為もあって短い仕上げで同じくミュンシュ/BSOによる1955年スタジオ録音の@6’01A10’44B5’31C9’26(LP時代「未完成」とのカップリングで親しんだ演奏です)と比べて同傾向であることが分かります。第1楽章きついアタックで大変迫力に満ちその生命力の燃焼度は凄いです・・・正にミュンシュのベートーヴェンと言えましょう。録音自体はマァこんなもので重たい低音と相俟ってやや単純な構成音になっているのは仕方ありません。第2楽章はやや軽快になっているのは助かります。最終楽章でもメリハリが効きすぎて切れば血しぶきの散る様なきつさ は尋常ではありません、指揮台を踏み込む音や途中で拍手?が入るのもライブとは申せミュンシュの凄まじさからの導きなのでしょう。とかく外面的効果に気にとられがちになる演奏とは思いますが演奏芸術のしからしむる処でしょう、もう一つのブラックウッドの交響曲についてはミュンシュは本盤1960年ライブ録音(@7’45A5’18B5’21C7’50)の他に1958年の録音分(@9’05A6’51B6’22C10’53)がありタイム上は少し差がありますがいずれにしても私は本盤で初めて聴いた次第です。今や忘れられた様な感じの米国現代作曲家ブラックウッドはメシアンやヒンデミットに師事していたということですがこの演奏ではそんなに抽象的作品ではなく第1楽章管楽器とティンパニーで開始され少しその錯綜感に聴く側は戸惑うものの基調は活発な感じ、続く第2楽章は打って変わって静かな運び。第3楽章では管楽器のテーマが次々なぞられます。最終楽章は初め弦が重くスタートし次第に高揚して行きます。ゆっくり管が主題を出して後、若干抽象風に流れますが緊張感でそれを救い更に経緯があるものの静かな場面に移って最後消え入る様な〆は印象的です。本盤ミュンシュ ファンにとっては必聴の盤でしょうが一般的には先ずOKランク以上でどうでしょうか。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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  • ★★★★★ 

    a &vマニア  |  東京都  |  不明  |  22/May/2011

    震災以後音楽を聴く心境にはとてもならず、いわんや自宅のオーディオ装置に耳を傾けるなどは出来ない日が続いた。それでも友人のリサイタルには出かけたり、企画運営を任されている音楽ホールのために出演交渉に追われる日ではあった。多少お付き合いもあるミョンフンのソウルフィルには出かけたが、悲愴は胸にこたえ、聞いていて辛いものがあった。本格的にCDを聞こうと思い手にしたのは好きなミュンシュのライブである。フランスのオケとの生は一生忘れられないもの。まさに指揮棒一閃、ものすごい音量でしかも透明な音が会場を満たした。沸き立つような興奮を誘うりズムに周りの聴衆も思わず腰を浮かす状況であった。彼の音楽の独特のスタイルを国籍などと絡めて説明する向きもあるが、極めて表面的で皮相な見解と思う。当該CDの「運命」は格調の高さと凄まじいまでの推進力、生命力。録音が低弦の床を揺るがす凄味、透明な高弦、浸透力のあるカラッとした金管等を見事に捉えている。指揮者の床を踏み鳴らす音等臨場感もたっぷり。どこまで音量が膨れ上がるのだろうと驚かされる。音楽が終わる前の喝采、拍手もうなずける。まさに彼は大指揮者であった。

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  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  31/March/2011

    ミュンシュはフランス人指揮者ではあるが、出身がドイツ語圏でもあるストラスブールであったことから、フランス音楽に加えてドイツ音楽も得意としていた。例えば、最晩年に音楽監督に就任したばかりのパリ管弦楽団とともに成し遂げたブラームスの第1(1968年)は、同曲演奏史上でもトップを争う名演との評価を勝ち得ているし、かつての手兵であるボストン交響楽団を指揮して演奏したメンデルスゾーンの第4及び第5(1957〜1958年)、ベートーヴェンの第3(1957年)及び第5(1955年)なども、フランス人離れした重厚さを兼ね備えた質の高い名演であった。本盤におさめられたベートーヴェンの第5は、前述のスタジオ録音とほぼ同時期の録音であるが、さらに素晴らしい名演と高く評価したい。本盤におけるミュンシュは、スタジオ録音と同様に、重心の低いドイツ風の演奏を行っているのであるが、これにライブならではの力強い生命力が付加されていると言える。ミュンシュは、特に十八番とする楽曲においては、スタジオ録音においても、燃焼度のきわめて高い熱い演奏を行うことが多いが、ライブともなれば、その燃焼度は尋常ならざるレベルに達することになる。ドイツ風の重厚さを基調としながらも、灼熱のような圧倒的な生命力に満ち溢れた畳み掛けていくような気迫と力強さは、生粋の舞台人であるミュンシュだけに可能な圧巻の至芸と言えるだろう。確かに、音楽の内容の精神的な深みにおいてはいささか欠けている面もないとは言えないが、これだけの豪演を披露してくれれば文句は言えまい。併録のワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」からの前奏曲等の抜粋は、前述のようなドイツ音楽を得意としたミュンシュならではの重厚さを兼ね備えた名演と高く評価したい。メンデルスゾーンの弦楽八重奏曲からのスケルツォは繊細な優美さが際立っており、ミュンシュの表現力の幅の広さを感じることが可能だ。また、ブラックウッドの交響曲第1番は、現代音楽らしからぬ親しみやすい旋律に満ち溢れた魅力作であるが、ミュンシュの指揮も、知られざる作品を聴き手にわかりやすく聴かせようという滋味溢れる明瞭なアプローチが見事である。ボストン交響楽団は、ミュンシュの薫陶の下、最高のパフォーマンスを発揮しているところであり、フランス風で音色がいささか軽やかになった小澤時代とは見違えるような重心の低いドイツ風の重厚な音色を出しているのが素晴らしい。録音も、ややデッドで音場が広がらない箇所も散見されるが、1960年のものとしては十分に鮮明な音質であると評価したい。

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