Impromptus, etc : Bekhterev
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ココパナ | 北海道 | 不明 | 08/July/2021
ベクテレフはスクリャービンという作曲家にたいへん愛着があるそうで、レコード会社からレコーディングの企画について相談を受けたときに、何よりも強く希望したのがスクリャービンだったそうである。スクリャービンのアルバムというのはどれくらい売れるのだろうか?私は大好きなのだけれど。当盤には、スクリャービンが「即興曲」と銘打った作品がすべて収録されている。そこにさらに何曲か加えて出来上がったのがこのアルバム。収録曲を改めてご覧いただくとわかるように、スクリャービンが「即興曲」というジャンルで作品を書いたのは若いころに限られている。(ちなみにスクリャービンでいちばん大きい作品番号が74)。op.14の「2つの即興曲」を書いたのが1895年(スクリャービン23歳)のときで、以後彼は、自身の作品に「即興曲」という名前を与えることはなかった。それで、このアルバムにはスクリャービンの若いころの作品が集められたことになるのだが、しかし、スクリャービンという作曲家の作品は、若いころの作品だからといって、作品に未熟性や習作的要素が指摘できるわけでもなく、むしろ独自の様式性という点での早くからの完成度には目を見張るものがあるのである。この収録曲の中では、わけてもop.12-2の変ロ短調とポロネーズの2曲が大傑作だ。いずれもスケールの大きい楽想で、その処理の多彩さ、音色のニュアンスの豊かさに秀でている。op.12-2の即興曲は、旋律がうねりながらエネルギーを蓄え飽和していく様がいかにもスクリャービンであり、曲が進むにつれて内包しきれなくなった情熱が溢れかえるような魔術的な演奏効果を見せつける。ポロネーズも面白い。この曲があまり演奏されないのはもったいない。もちろん、ショパンの影響を受けて書いたには違いないのだが、スクリャービンのポロネーズはより複層的で、リズムも一様ではなく、その揺らぎの中で様々な情感を宿していくのが素晴らしい。旋律もスクリャービンでなければ想起しえないような独創性に満ちている。ベクテレフの確信に満ちた輝かしいアプローチももちろん見事。スクリャービンの音楽の持つ「深み」をじっくり炒り込んだような熟成感を醸し出している。濃厚な瞬間に満ちていて、いつのまにか音楽の世界に弾きこまれていく。聴いてみて、楽曲の面白さ、スクリャービンの凄さ、ベクテレフの見事さに納得させられる一枚。1 people agree with this review
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