Symphony No, 7, : Skrowaczewski / Yomiuri Nippon Symphony Orchestra (2010)
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 12/March/2011
ついに、2010年10月16日、サントリーホールにて行われたコンサートにおける超名演がSACDで発売されるに至った。当日は、私もサントリーホールで実際に聴いたが、筆舌には尽くし難い深い感動を覚えた。スクロヴァチェフスキは、同年3月にも読売日響とともにブルックナーの第8を演奏し、それも素晴らしい名演であったが、当日の第7は、それをもはるかに凌駕する至高の超名演であった。本盤は、マルチチャンネル付きのSACDによる高音質録音ということもあって、当日のコンサートでの演奏の約8割以上が再現されていると言えるところであり、当日のコンサートにおける感動を反芻できるという意味においても、そして1785円という新譜SACDとしては画期的な廉価であるという意味においても、素晴らしい名SACDと高く評価したい。コンサートの当日、87歳の巨匠が矍鑠たる姿勢で指揮台に立った時点で、崇高なオーラをコンサートホール全体に発散しており、偉大な演奏を成し遂げる素地が既に出来上がっていたと言える。冒頭の弦楽のトレモロはあたかも聖フローリアンを吹く一陣のそよ風のような至純の美しさであり、その後は、ゆったりとしたテンポによる巨匠の歩みで曲想を進めていく。テンポは微妙に変化するが、恣意的な箇所を聴くことはない。造型は堅固であるが、スケールは雄渾の極み。弦楽器も管楽器も実に美しい音色を出しており、トゥッティにおいても金管楽器はいささかも無機的な音を出すことはない。これは、巨匠スクロヴァチェフスキの圧倒的な統率によるところも大きいが、これに応えた読売日響の抜群の力量も大いに賞賛に値すると考える。特に、第1フルート奏者や第1ホルン奏者は特筆すべき圧巻の技量を誇っていると言える。当日、コンサートホールで聴いていると、ノヴァーク版を活用しつつも第2楽章の頂点でシンバルの一打にとどめたり、同じく第2楽章であったと思うが第3ホルンを特別に響かせたりするなど、スクロヴァチェフスキならではの同曲への深い理解と強い拘りが感じられたが、これほどの高みに達した演奏になると、聴き手は、そのような細部への拘りはひとまずは横においておいて、滔々と流れる極上の音楽にただただ身も心も委ねるのみだ。演奏終了後、しばし間をおいて沸き起こる熱狂的な拍手も、当日の聴衆の深い感動をあらわしていると言える。オーケストラが退場しても指揮者のみが呼び出され、未だ帰途につこうとしない多くの聴衆の拍手喝采を浴びていた巨匠の姿が今もなお目に焼き付いて離れない。スクロヴァチェフスキは来年3月に来日し、読売日響とブルックナーの第3を演奏すると聞く。高齢でもあり若干の不安もあるが、是非とも実現し、素晴らしい名演を披露してくれることを大いに期待したい。6 people agree with this review
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