Symphony No, 4, Overtures : Kertesz / Bamberg Symphony Orchestra
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 22/October/2011
先月より発売が開始された、日本コロンビアによるシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化シリーズは好評を博しており、今月はその第2弾が登場することになった。もっとも、その対象となる演奏の選定に際して、アンチェルによるドヴォルザークの交響曲第9番やマタチッチによるブルックナーの交響曲第5番についてはおおむね妥当であると考えるが、よりによって何故にケルテスによるベートーヴェンの交響曲第4番を選定したのかは若干の疑問を感じずにはいられないところだ。もちろん、決して悪い演奏ではない。むしろ、名演との評価が可能な素晴らしい演奏ではあるが、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化をするのであれば、他にもっと優れた演奏があるのではないだろうか。それはさておき、ケルテスは才能のある偉大な指揮者であった。1973年のイスラエルでの海水浴中の悲劇の事故がなければ、当時43歳の若さであっただけに、その後の指揮者地図が大きく変わったことは否定し得ない事実であると言える。本演奏は1960年のスタジオ録音であり、ケルテスが未だ31歳というデビューしたばかりの時期のものだ。それだけに、演奏に奥行きのある彫の深さを求めることは困難ではあるが、各楽章のトゥッティに向けて畳み掛けていくような気迫や強靭な生命力が演奏全体に漲っており、正に若武者ならではの爽快な演奏に仕上がっていると言える。そして、ケルテスが素晴らしいのは、スコアに記された音符の表層だけをなぞっただけの薄味な演奏には陥っておらず、どこをとっても瑞々しささえ感じさせるような豊かな情感が込められている点である。これが、本演奏が気鋭の若手指揮者による演奏らしからぬ内容の濃さを有している所以であると言えるところであり、ケルテスが死の直前にバンベルク交響楽団の首席指揮者への就任が決定していたことも十分に理解できるところだ。併録の「レオノーレ」序曲第3番、「コリオラン」序曲、そして「エグモント」序曲も、交響曲第4番と同様のアプローチによる圧倒的な名演に仕上がっていると高く評価したい。そして、本盤で素晴らしいのは、何と言ってもシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化による極上の高音質であると言える。本演奏は、いずれも今から50年以上も前の1960年のものであるが、ほぼ最新録音に匹敵するような鮮明な高音質に生まれ変わったと言える。あらためて、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤の潜在能力の高さを思い知った次第だ。いずれにしても、ケルテス&バンベルク交響楽団による名演を、現在望み得る最高の高音質であるシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したい。6 people agree with this review
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