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Matthew Herbert

CD Recomposed by Mathew Herbert : Mahler Symphony No, 10, : Sinopori / Philharmonia

Recomposed by Mathew Herbert : Mahler Symphony No, 10, : Sinopori / Philharmonia

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    joe  |  宮城県  |  不明  |  20/June/2010

    生誕150周年を迎え、再販・新録音・全集盤とメーカー側の格好のネタになっているマーラーですが、マシューハーバートがやっちゃってくれました。 マーラーの未完の遺作交響曲10番(オーケストレーションがある程度進んでいたのは第1楽章だけ)のリ・コンポーズドです。聴いた感じは今までのクラを素材としたテクノ側からのアプローチ作品の中では、かなり原曲を生かした構成となっており、原曲ファンも聴けるかと・・・。 た・だ・し・この盤を作るにあたってのマシューの方法をどう受け取るかで、聴いた印象はかなり変わるでしょう。「・・・カーラジオを棺に詰め、シノーポリ指揮によるフィルハーモニア管が演奏した第10番をそのカー・ラジオでかけて、その音を録音。冒頭からのヴィオラのソロはウィーンにあるマーラーのお墓で新たに録音。その後、火葬場でアダージョを大音量で流し、カーテンの後ろにマイクを置き録音・・」オカルトチック? 不謹慎?この10番や「死」に対する新たな切り込み? 同じ英国出身のギャビン・ブライヤーズの手法(例 タイタニック・・)に似ています。しかし、言わせてもらえばどの部分がそうなのか、聴き手が判別するのはほとんど難しいのです。POPSやROCKの世界ではリミックスが最早当たり前の状況ですが、これならオリジナルの10番を聴いていたほうがマシと思う方、いやいや実験性は大事だよ、と寛容な方と両極端に分かれる気がします。第1楽章のみを素材に37分という短尺盤ですが、なぜかトラックが9つに分けられています。マーラーの曲を知る方ならお馴染の、突然の「躁」と「鬱」「陰」と「陽」の変化(例えば3番1楽章の突然の軍隊楽ドンガラガッチャン!等)がありますが、マシューもあるトラックに彼なりのドンガラガッチャンを入れています。これはかなりビックリしますよ。この盤の印象を一言で表すなら「マーラー10番の明滅」です。音響が遠ざかり、突然近づき、また遠くへと去り・・。噴飯物か傑作か? 聴き手の感性が問われます。

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