Chopin (1810-1849)

CD-R Late Piano Works : Hough

Late Piano Works : Hough

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    ひのき饅頭  |  愛媛県  |  不明  |  28/April/2010

    ショパンが創作不能に陥る前の、その前人未踏の音世界に、崩落の予兆が不気味に黙示する、実に危うい時期の「後期」作品集。20世紀には、ショパンにまとわりつく「甘さ」や「雰囲気」を徹底的に廃し、遅いテンポで、無骨なまでの音の構築で勝負したピーター・ケイティンの決定的ともいえる名録音があった。私個人として、これほど真摯で、音の構築のみで勝負したショパンが今後出現するだろうか?と思っていたのだが、さすがハフは凄かった。ハフの右手と左手の技巧はかなり違う。そのため、他のバランスの取れたモダニズム的な超絶技巧とは異なる、まるで2つの超絶技巧的な意志が絡み合う、このピアニスト以外には不可能な他の誰とも異なる音世界を聴くことができる。様式への冷徹なまでの眼差し、過去カツァリス以外では聴くことが難しかったズレの領域まで精密にコントロールされた恐るべき技術の高さ、さらにショパンを「聴かせる」というスタンスとは異なる作曲家の視点で「構造を鳴らす」というハフ独特のピアニズム。さらにはハフ以外では絶対に聴けない独特の時間感覚。すべてが前人未到の領域に足を踏み入れているとして過言では無い。今、音楽はモダニズムから離れて「本質を模索する時代」に入り始めているように思う。20世紀後半から21世紀最初の10年に顕著だった、音楽が持つ様々な特徴を、物欲に導かれるかの如く響かせる時代は終わろうとしてることは間違いないと思う。音楽も時代とシンクロしていることは当然のことだ。「モダニズム」も当初「モダニズム」とは何かを模索したように、「本質」とは何か、それを模索する音楽は今後増えていくだろう。ハフは現在その最先端を行く音楽家に間違いない。「ショパンとは何か?何がショパンなのか?」それを見極め、問いかけようとする現在最も先鋭的な解答の一つ。これは本当に凄い。

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