Piano Works: Boyadjieva
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MISPRISIONER | 東京都 | 不明 | 12/April/2012
リーリャ・ボヤディエヴァは、ブルガリア生まれで、70年代後半にモスクワ音楽院で学んだ女性ピアニスト。96年にリリースしたバーバーのアルバム以来、実に13年ぶりとなるディスクである。本盤の演奏は、テクニック的な問題は殆どないが、《三つの幻想的舞曲》冒頭からアゴーギクやルバートを多用した演奏表現は、大いに問題があると言わなければならない。それに加えて、和声やリズムの処理など、この作品を完全にブルース調に描出しており、ショスタコーヴィチを、ファリャやグラナドスと勘違いしているようだ。一方、ピアノ・ソナタ第2番や24の前奏曲では、ショスタコーヴィチの音楽から純粋な音楽日を取り出そうとする姿勢が強く聴かれ、そこにはこの作曲家の音楽のもつ、一種の諧謔的な特質を強く表面に打ち出そうとする傾向がハッキリと現れている。ボヤディエヴァによる、ショスタコーヴィチのこうした音楽認識そのものに異議を申し立てるつもりはないが、この彼女の演奏では、概して音符の横のつながりやアーティキュレーションが曖昧で、その為に、今一歩それぞれの音楽の深みに立ち入ることが妨げられている。多くのショスタコーヴィチ演奏に立ち会っている現在、そのことはどうしても、一つの演奏としてのある種の物足りなさを感じずにはいられない。ピアノを弾くという意味に於いての能力の高さは十分に示されているが、自己のショスタコーヴィチ解釈という面に於いては、疑問符が常につきまとう演奏である。ただ、テミス・ザフィロプーロスによる録音は実に見事で、間接音が十分に捉えられていながら、一つひとつの音のタッチも明確に聴き取ることができる。十分なダイナミックレンジを聴かせ、S/Nも良好。0 people agree with this review
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