Bach, Johann Sebastian (1685-1750)
Die Kunst der Fuge : Hiroaki Ooi (Clavichord)
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mimi | 兵庫県 | 不明 | 23/August/2010
おそらく多くの聴き手にとっても、「フーガの技法」をどの演奏形態で聴くか、は永遠の懸念ではないでしょうか。音楽学的には現在、ほぼ鍵盤楽器用の作品であることが支持されるようになっていますが、どの鍵盤楽器を使用しても、これで充分というものはない。一方でこの作品を純粋に抽象的音構造物ととらえるなら、電子楽器含めてどんな楽器、組み合わせでも許容される。大井浩明氏の立場は、意図する音構造を充分に提示するために、現代ピアノより歴史的楽器が選択されるというもので、作品の歴史的背景をことさらに強調したものでありません。それはいいのですが、歴史的楽器、特に演奏習慣の解明もおそらくまだまだのクラヴィコードなどを使用する場合に、ルネサンス・バロック以来の複数の地域・時代にわたる鍵盤音楽の作品・演奏史の上に立った演奏が欠かせないにもかかわらず、あまりにその点が希薄です。現在廃盤になっているLeonhardtの「フーガの技法」奇跡的名演(DHM)にしても、彼が若い頃からフレスコバルディ、スウェーリング、フローベルガーといった幅広い名演を残してきた基礎の上に立ったものであるわけで、現代楽器の奏者がいきなり(ではないのかも知れませんが)歴史楽器に向き合っても、これだけの味しか出せない例と言えるのではないでしょうか。加えて、大井氏のライナー記述からは、チェンバロでなくクラヴィコードでなければどうしてもいけなかった理由が、今一つ強く伝わって来ません。相当に技術的には腕の立つ方なのでしょうが、現時点では「フーガの技法をクラヴィコードで演奏した」という以上の、音楽的価値は高くないように感じました。1 people agree with this review
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