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Wagner (1813-1883)

SACD Lohengrin : Bychkov / Cologne Radio Symphony Orchestra, Botha, Pieczonka, Youn, Struckmann, etc (2008 Stereo)(3SACD)(Hybrid)

Lohengrin : Bychkov / Cologne Radio Symphony Orchestra, Botha, Pieczonka, Youn, Struckmann, etc (2008 Stereo)(3SACD)(Hybrid)

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  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  04/January/2013

    まず、誰も触れてないから一言。ローエングリンの名乗りは省略なしの長い版でして、バレンボイム盤でもそうだったものです。さて、強力なキャストを揃え、入念なセッションによる新録音で大いに期待されます。ボータの外題は美声を活かして抒情的な像であります。毅然としたヒロイックな姿ではなく、美しい歌へと傾いた感じかな。でもそれはこの演奏全体の姿勢と重なるものであります。女声陣も同様な「美しい歌」を聴かせています。低音男声陣は強力で張りのある、勇ましい歌を聴かせてくれます。すっかりベテランになったシュトルックマンがいいですね。役柄上、テルラムントは決して「オジサン」ではないのですが、ステージではローエングリンとのコントラストのためですかね、いつも「オジサン」にさせられています。シュトルックマンはテルラムントが確かに武勇に秀でたまだ若い男であることを十分に示しています。さて、最後にビシュコフ。劇場で繰り広げられるオペラというよりも、シンフォニー・オーケストラの演奏する歌入り音楽というアプローチですかねぇ。ものすごく精緻な演奏で、ことに弱音部の精妙さはこのディスクならではのもの。オケは大変美しく、コーラスも含めてよく整えられていて、その完成度の高さは見事なもの。ですけどねぇ、そこがまたやや不満でもあるのだなあ。「ドラマ」としてもっと起伏をつけて、またもう少しオケを鳴らしてもいいな(個人的趣味です)。といふことで、トータルの質の高さには大いに感心しつつも最高まではいかなかった、ってなとこです。録音は優秀。

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