M  |  愛知県  |  不明  |  29/September/2010

楽器を操る技能的な点で言うと、そもそもヴァイオリンはピアノと異なり発音が長時間持続できる楽器だが、その中で音色とか音のたたずまいを旋律線に呼応させながら自在に変化させられるセンスがボベスコの最大の特質だと思う。この人を知ったのは五味康介がフォーレのソナタの演奏を賛美していたのがキッカケだが、曲と演奏と奏者の容貌がイメージの一致をみるような不思議な体験をしたのを覚えている。精神的品格とエロティズムは言葉の世界では相反するように思えるが、彼女の演奏では苦もなく同居している。だから芸術というものは面白いし奥が深い。

 

スナフキン  |  バンクーバー  |  不明  |  11/January/2009

ボベスコの初来日（ファンの尽力で実現）、渋谷のジャンジャンでの初日の演奏会、ショーソンの詩曲とバッハのシャコンヌを生涯忘れません。妖精が舞い降りてきたような世界でした。 このCDの演奏会も覚えています。ブラームスの三楽章が思ったより早いテンポで弾かれはじめたのを覚えています。 という訳であの感動をもう一度と思ってCDを買うのですが、スタジオ録音は概して真価を発揮してないですね。矢張りこの人の持ち味は語りかけるような弾き口なので、ライブがいいのでしょう。 このCD中、ベラチーニとかアンコールの小曲のひとなつっこい

 

ﾜﾙﾀｰ･ﾒﾝｹﾞﾙﾍﾞﾙｸ  |  不明  |  07/April/2008

ﾎﾞﾍﾞｽｺの良さとは何でしょうか。彼女は決して技巧派ではありません。時折ﾋﾟｯﾁはずれるし、音は裏返ったり擦れたりもします。技術的な完璧さこそ必須だと考えるﾀｲﾌﾟの人だと、この演奏のどこがいいのかｻｯﾊﾟﾘ分からないかも知れません。しかし、欠点があるにも拘らず、ﾎﾞﾍﾞｽｺの演奏には人を引き付ける魅力があるのです。親近感や臨場感や即興性といったものが感じられるのです。私は、多少のﾐｽがあっても味のある演奏と、完璧だが情感や温もりのない演奏が並べられたときには、常に前者を選ぶﾀｲﾌﾟです。そういう人にこそ、お薦めしたい一枚です。

 

いなまる  |  埼玉県  |  不明  |  22/March/2008

とても感情移入しやすい演奏で、ノれます。 この人のモーツアルトやバッハのＣＤがあれば是非聴いてみたい。 録音も、いかにもそこで演奏しているかような音場感が優れています。

 

たか  |  東京  |  不明  |  30/January/2008

この演奏がこの値段というのは安すぎる！　ヴァイオリンが好きならば当然持っている必要があるだろう。