Lohengrin: Lehnhoff Nagano / Berlin Deutsches So Vogt Kringelborn
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ほんず内閣総理大臣 | 北海道 | 不明 | 15/July/2013
バイロイトの「ネズミ」の5年前のフォークトさんの『ローエングリン』。バイロイトよりもいっそうソフトな感じがします。従来の力強い、張りのある声でのいかにも「騎士」然たるローエングリンとは大違いの、新しいヒーローとして評価が高いですね。フォークトは力強い声も出ますので(ここでも要所で聴かせます)、こういう歌はやはり彼独自の役作り、音楽理解ということでしょう。彼の意図そのものはわかりませんが、印象としては、その脆弱な主人公像は「これじゃあエルザに疑われても仕方がないな」と思わせてしまうのであり、彼以外のまさしく(ふつうの)人間の弱さでではなく、ローエングリンの頼りなさが招いた悲劇、という感じを受けました。もともとこの話は、ヨーロッパに古くからある異類婚姻譚であり、破滅するのは決まっているのですが、破滅の原因がいずれにあるのかで、作り方は分かれましょう。従来のストロング・ヒーロー型ローエングリンでは、エンディングで「エルザのバカめ!」ということになっちゃいますが、フォークト式ローエングリンですと、「あんた、もう少ししっかりしなさいよ!」ということになりますかな。同じくナガノさんとの『大地の歌』もそうですが、フォークトさんを起用するということで、すでにその演奏のコンセプトの大筋が決まってしまうという、なんだか驚異的なキャラクター・テノールとして稀有な存在になってしまいましたね。なお、役作りとしての弱いローエングリンはともかく、フォークトさんのパフォーマンスは歌も演技も立派なまことに優れたものです。他のキャストも結構。マイヤーのオルトルートはとてもおっかない。王は威厳たっぷり。オケとコーラスも充実の限り。ナガノさんの指揮は歌をしっかりと包みながら要所ではガンガン迫ってくる、なかなかにいい感じです。といふことで、ま、いいんですけど、大きな不満があります。それはカットが目立つこと。第2幕の兵士のお目覚めコーラスがないのは非常にがっかり。また、第3幕の結婚行進曲も中間をばっさりカット。ラストのやり取りも部分省略。甚だ残念にて、それで減点。画質と録音は優秀。2 people agree with this review
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White_Bone | 愛知 | 不明 | 26/January/2009
「ローエングリン」にメルヘンチックな中世騎士物語を求めるむきは多い。 しかし、「憎悪愛」と「権力志向」「陰謀」と「絶望感」、出自に翻弄される善良な人間の相克とくれば、ワーグナーの作品に共通するライトモチーフであり、とうに時代の制約を跨いでいる。 あえて中世風な境界を衣装・装置・演出に求めても始まるまい。 総じて、演奏はマスとしての重厚さ、細部の澱みない仕上がりも良かった。 フォークトの声質には最初は驚いたが、余裕ある伸びやかな声域が至純さを表し好感をもった。 マイヤーのオルトルートには怖気をふるった^^4 people agree with this review
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SAIN | 新潟県 | 不明 | 29/December/2006
舞台の美しさ、整理の行き届いた演出の的確な登場人物の心理表現に眼を奪われる。マイヤー、フォックスの悪役コンビが素晴らしいし、エルザのクリンゲルボルンも清純で可愛らしい。タイトルロールのフォークトには最初違和感を感ずるが、このワーグナーにしては珍しい役柄を考えれば最終的に納得。ナガノ=ベルリン・ドイツ放響のバックも「パルシファル」のDVDより充実した響きで”買い”である。3 people agree with this review
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トリスタン | 福井市 | 不明 | 15/December/2006
ローエングリンの現存する、もっともクオリティーの高いディスクの登場だと思います。演奏・演出・録音・映像すべてが非常に美しい。迷わず同じプロジェクトでのパルジファルを購入しました。2 people agree with this review
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