ドビュッシ-
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Tan2 | 神奈川県 | 不明 | 13/April/2021
ドビュッシーは、近代フランス音楽にとどまらずに20世紀の音楽に大きな影響を与えた作曲家にもかかわらず、その生涯や音楽の成り立ちなどについてきちんとまとめられた一般向けの本は少ないです。全く傾向の異なるラヴェルと一緒にされて「印象派」というレッテルで片付けられることも多いです。もっとも、身勝手な女性遍歴(生涯に2人の女性を自殺未遂に追い込んでだ)など、その伝記はあまり「文部科学省推薦図書」にはなりにくいとは思いますが。 その意味で、この本は一般向けのドビュッシーへの道案内として優れた好著だと思います。 ドビュッシーの生涯にはいろいろ「へぇ〜」があり、9歳の時に最初にピアノを習ったモテ夫人は詩人ヴェルレーヌの義理の母(ヴェルレーヌの妻がモテ夫人の娘)だとか(その後ヴェルレーヌ、ボードレール、マラルメなどの詩人と交友することになる)、パリ音楽院の学生時代にアルバイトでロシアの資産家未亡人フォン・メック夫人(チャイコフスキーのパトロンとして有名)一家の夏の旅行中の家庭教師を3シーズンも務めるなど(フォン・メック夫人はドビュッシーの作品をチャイコフスキーにも送って意見を求めたらしい)。 そんなこんな、ハチャメチャで波乱に富んだ人生から、あの響きが作り出されたのだと考えると、音楽と人生が深くかかわっていたことにあらためて気付かされます。 この客観的な評伝と、ピアニストの青柳いづみこさんの中公文庫「ドビュッシー〜想念のエクトプラズム」を併せて読むことで、内面・無意識の世界にも立ち入ったドビュッシーの宇宙をより深く立体的に捉えることができると思います。0 people agree with this review
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