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Beethoven (1770-1827)

SACD Beethoven: Symphony No.6 `pastoral`

Beethoven: Symphony No.6 `pastoral`

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  12/June/2011

    クーベリックは、本盤におさめられた「田園」を含め、1971年から1975年にかけてベートーヴェンの交響曲全集をスタジオ録音している。当該全集は、各交響曲によってオーケストラが異なるという類例のない独特のものであった。しかしながら、これはクーベリックが意図して行ったというよりは、DG側の事情による側面が大きかったと言わざるを得ない。当時のDGは、カラヤンやベームと言った人気・実力を兼ね備えた大物指揮者を擁しており、同時期にはベーム&ウィーン・フィル(1970〜1972年)、更にはカラヤン・ベルリン・フィル(1974〜1976年)によるベートーヴェンの交響曲全集がスタジオ録音されている。このような状況の中で、クーベリックが、当時の手兵バイエルン放送交響楽団と全集をスタジオ録音することは大変難しい状況に置かれていたと言わざるを得ない。実際に、クーベリックは全集の録音開始前に、第7をバイエルン放送交響楽団と録音(1970年)しており、それは、全集中のウィーン・フィルとの第7の演奏(1974年)よりも数段上の名演なのであるが、長らくお蔵入りで現在でも入手困難であるところだ(かつてレコード芸術誌が企画・監修した「蘇る巨匠たち」シリーズでCD化されていた。)。このことは、クーベリックがこの当時に置かれていた困難な状況を察するに余りあると言えるだろう。ともあれ、クーベリックが、バイエルン放送交響楽団とベートーヴェンの交響曲全集を録音できなかった(第9のみがバイエルン放送交響楽団と録音である。)のは、前述の第7の名演に鑑みると残念ではあるが、いずれにしても本盤におさめられた田園は、素晴らしい名演と高く評価したい。オーケストラはパリ管弦楽団であり、このオーケストラは指揮者によっては気が乗らない粗雑な演奏をすることもあるのだが、本演奏においては、クーベリックの統率の下、その持ち味を活かした色彩感溢れる美演を披露しているのが素晴らしい。田園という楽曲の性格に鑑みれば、クーベリックとしてもバイエルン放送交響楽団を起用できなかったのは残念ではあったであろうが、本演奏に関してはパリ管弦楽団の起用はプラスに働いていると言えるだろう。ホルンや木管楽器の雰囲気豊かな美しい音色が、本演奏に華を添える結果となっていることを忘れてはならない。クーベリックの指揮は、「田園」の標題には必ずしも拘泥しない純音楽的なアプローチであり、ゆったりとしたテンポによる重厚にして彫の深い表現で、深沈とした含蓄のある奥行きを感じさせるのが素晴らしい。第1楽章の反復を省略しているが、テンポがゆったりしていることから、冗長さに陥らないためにもこれは賢明であったと言える。録音については、かつてSACDハイブリッド盤が発売されていたが、これが今一つ鮮明とは言い難い冴えない音質であった。しかしながら、本盤のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤は見違えるような鮮明な高音質に生まれ変わったと言えるところであり、このようなクーベリックによる素晴らしい名演を望み得る最高の高音質SACDで味わえることを大いに喜びたい。

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