Bach, Johann Sebastian (1685-1750)
Orch.suite.3, 4, 5: Paillard / Paillard.co
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eroicka | 不明 | 不明 | 02/May/2012
1962年の録音。ラリュー、アンドレ、ピエルロ、オンニュといった往年のフランスの管楽器の達人を擁し楽しい名演。からりと明るいラテン性の響きと表現、ソロの上品な表現と懐かしいフレンチサウンドが心地よい。リヒターやミュンヒンガー、レーデルのような構成感、真摯さや高邁な精神は薄いが、肩のこらないバッハもまた良し。第2番はラリューの玲瓏な音色に魅せられ、第3番は華麗なアンドレの豪華に輝く響きに酔わされる。古楽器隆盛の現代にはいささか古いスタイルだが、これだけの個性的な名手の演奏を楽しむ機会はむしろ少ないのではないか。エラートが合併する前は必ず市場にある定盤で国内盤もあったが、今ではこの輸入盤しかなく、いつ廃盤になるかも分からない。クルト・レーデルのブランデンブルクなども廃盤になっており、廃盤にしないようメーカーに頼むしかない。なお、安いのは嬉しいが「Paillard chamber orchestra」とあるだけで、ソリスト名が記載されていないのは不親切だと思う。蛇足ながら、偽作とされている第5番も割愛されず当時のセットのまま収められているのもレアだ。0 people agree with this review
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 01/December/2010
パイヤールはバッハ管弦楽組曲を1958年(モノラル、同年ADF大賞受賞)、 1962年、 1978年の三回録音しており・・・オーケストラは勿論全てパイヤールCO(前身も含めて)・・・本盤1962年全曲版(パイヤール34歳の頃録音盤)は当時のフランス管楽器名手(トランペット→アンドレ、フルート→ラリュー、オーボエ→ピエルロ、バスーン→オンニュ その他)を揃えてのミュンヒンガー、リヒター、レーデル、リステンバルト等ドイツ勢の演奏とは異なるややそれこそフランス風というのか軽めに活き活きと進めた感じです。ただ軽めと言っても今の感覚では現代楽器による演奏であり反復演奏もちゃんとなされて割りときっちりしているという印象です。第1,2番の盤と第3,4,5番の盤をまとめてコメントをさせていただきます。私はこの演奏をLpbox(全曲スコアが付いています)で聴いておりこの版の特徴は今では偽作とされる第5番がBWV1070作品番号がついて収録されている処でしょう。第5番収録についてパイヤールは「バッハか否かでなく曲自体をレコードで評価する事が出来る様一般に提供する事とした」といった趣意を述べています。確かにこの第5番は他の四曲とは関連性が薄く曲全体がイタリア形式的で特に第1楽章ラルゲット〜ウン・ポコ〜アレグロにてそれがよく分かります。又、この曲でそのラテン的な処が皮肉にもパイヤールに合っている印象も持ちました(尤も後年録音ではこの第5番は録音していません)。第3楽章の結びもバッハ的ではないし第4楽章のトリオでの室内楽的美しさはバッハ云々抜きに素晴らしいです。最終楽章カプリチオは緊迫感満ちたフーガ的なスタートや〆の起承転結はモーツァルト的なストーリー性をト短調曲に垣間見た思いです。演奏タイムは@4’52A1’36B2’42C3’31D4’00となっております。さて、他の通常の四曲に戻って演奏を概観しますと初めに書いた様に何れもキツイ個性は感ぜられないものの軽めで曲自体に語らせている感じはしました。第1番(タイム@7’38A2’09B2’52C1’36D3’21E2’40F2’56)の管楽器の名手達の遣り取りは楽しいし第2番(同@9’22A1’37B3’38C2’00D3’08E1’19F1’23)でのラリューのフルートの洒落っ気、第3番(同@6’38A5’15B3’14C1’18D2’42)のややワンパターンの印象しか持っていなかったアンドレのトランペットの余裕ある軽やかさや第3番の序曲と似た序曲からスタートする第4番(同@7’19A2’46B1’59C3’48D2’38)のニュートラルな魅力など懐かしい演奏盤であります。両盤一括してコメントしました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)2 people agree with this review
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桐嶋屋勝造 | 愛知県碧南市 | 不明 | 17/January/2005
少し前の時代の、しかし、重厚なオケでなく室内楽スタイルの演奏。こういう演奏を「バロック音楽」と呼んでいた時代がなんとなく懐かしく感じます。古楽器演奏でなきゃダメという原理主義に走るのもいいですが、これも一つの時代を作った演奏です。第五番が入っているのも興味を引きますが、一聴して「J.S.バッハの作ではない」ことは明白とわかります。これにBWV番号がついていることが不思議ですね。1 people agree with this review
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