若林里紗: L'eclat / レクラ
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今本 秀爾 | 大阪府 | 不明 | 06/January/2026
収録曲すべてに共通して、細部まで曲の構造を深くとらえた立体的で精緻な演奏が印象に残る作品集である。とりわけピアノは左右のメロディーの明確な対比と、ハーモニーの響きを重視した演奏が前面に現れており、どの曲も聴き手を飽きさせないバランスのとれた演奏が光る一枚である。 最初の収録曲、いわゆる「きらきら星変奏曲」は、スタカートが随所に効果的に効いたメリハリのあるモーツァルト。左手で対位的に奏でられる裏メロディやパッセージのクリアでかつ軽快な進行で聴き心地がよい。 次の収録曲、ファジル=サイ「ジャズ版トルコ行進曲」はモーツァルトの原曲をジャジーな音楽やリズムにアレンジしたものだが、奏者の繊細で軽快なタッチが生かされた演奏が楽しめる。 収録3曲目「ベルガマスク組曲」第1曲「プレリュード」はたっぷり間合いをとり、落ち着いた雰囲気と和音の美しい響きを醸し出すことを重視したメリハリの効いた演奏が聴き手に心地よい陶酔感を与える。第2曲「メヌエット」は三拍子のリズム進行がクリアに浮き上がり、徐々に盛り上がる。第3曲「月の光」の演奏は、全体的にゆったりと落ち着いたテンポをキープしつつ、それぞれのパッセージごとに細部まで緩急を微妙にコントロールしながら、自然なクライマックスを作り上げている。 終曲の「パスピエ」は、軽快なスタカートのリズムと、重音で奏でられる情緒のこもったロマンティックなメロディーとの対比的な演奏が功を奏している。 同じくドビュッシーの「喜びの島」は、細かいパッセージが次々と多彩に展開する中にハーモニーの響きの美しさがクリアに前面に出ており、全体的にこの楽曲の神秘的で幻想的な一面を見事に体現するような演奏である。フィナーレのクライマックスに向かい加速するピアノの高揚感がとくに秀逸で圧倒的なインパクトを与えている。 最後の収録曲「スクリャービン ピアノソナタ第3番」でも、ピアノは全体に落ち着いたテンポを保持させながら、強弱緩急のメリハリを明確に出しつつ、フレージングごとの特徴、曲想を生かそうとした細やかな配慮が曲全体に浸透した演奏となっている。とくにフィナーレのクライマックス部分とそれに至るまでのピアノの高揚感は説得力がある。ピアノのタッチも繊細で、ハーモニーの美しさを終始保持した、バランスの取れた演奏を一貫させている。0 people agree with this review
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