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CD Grigory Sokolov : Purcell & Mozart (2023)(2CD)

Grigory Sokolov : Purcell & Mozart (2023)(2CD)

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  • ★★★★☆ 

    うーつん  |  東京都  |  不明  |  28/January/2025

    一見不思議な曲目も彼の手にかかれば聴きごたえのあるコンサートプログラムになる。とはいえ、パーセルとモーツァルト? 貴重なソコロフのリサイタル、ぜひ聞いてみたいのは重量級の曲目だろう。が、しかし・・・その希望とは相反するような曲目だが、なかなかどうして「聴いてみたらわりとイケた」感覚になる。パーセルの軽妙なタッチと色彩感から始まり、沈み込むような質感を持ったモノトーンに近いモーツァルトのアダージョ K540への「移ろい」がこのプログラムポイントになるのかもしれない。  パーセルはいかにもソコロフらしい軽やかなトリルなどで装飾され、ハミングしながら聴きたくなる演奏。トリルひとつとってもそれぞれに違った味わいを出しているのが彼ならではのテクニックだ。モーツァルトのソナタK333も他の奏者と異なり渋みが加わる。モーツァルト特有の軽さ・甘さ・優しさの中にほんの少し苦味が隠されているような味わいがあり、そこから先述のアダージョに繋がっていく。なるほど、そういうプログラムなんだ、とすべて終わってから得心するような趣がある。そして、アンコールは恒例の「ソコロフ祭り」。ラモーやショパンなど程よく彼らしい味付けがなされた作品を披露し、バッハできっちりしめていく。  誰でも虜にする、と太鼓判を押せる曲目ではないと思う。それでもソコロフの妙味を味わうにはかえってこのくらい(「このくらい」というのは失礼かもしれないが)の曲目でこそ彼の「らしさ」を感じられるのかもしれない。ソコロフに興味のある方、ピアノの味変化を楽しんでみたい方におすすめしてみたい。

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