Orchestral Works Vol.4 : Jun Markl / Hague Residentie Orchestra, Jeroen Berwaerts(Tp)Paul Huang(Vn)
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うーつん | 東京都 | 不明 | 30/July/2024
当シリーズ第4弾。待望の「渦」を含む美しい一枚に仕上がった。「渦」は2019年サントリーホールでの世界初演(望月京との個展。2人のどの作品もすばらしかった)で耳にして、今までにないような細川の勢いを感じたのを思い出させてくれる。その次の年からコロナ禍の渦に巻き込まれて世界はとんでもない方にいってしまったが、それでも新譜として発表される時期になったのは喜ばしいかぎりだ。改めて聴いてもいつもの細川の語法でありながら、より深みを増した「音響のうねり」とその果てにみられる彼岸のような美しい静けさ。 「ゲネシス(2020)」に聴けるヴァイオリンとオケによる「生のドラマ」も聴きごたえがある。彼の協奏曲によくみられる「個の楽器」「オーケストラ」で描かれる「見立て」の楽想や「自然への畏敬」はここでも健在。 最近初演されたもう一つのヴァイオリン協奏曲の録音もぜひ期待したいし、2025年上演予定の新作オペラ「ナターシャ」も収録してほしいものだ。今後も細川俊夫の作品をじっくり追いかけてその響きに身を浸してみたい。他の盤のレビューでも述べさせてもらっていることだが、現代音楽と肩ひじ張らずに聴いてみてほしい。少なくとも私は現代音楽としてより精神世界の体験として、閑けさを心に取り戻す材料として彼の音楽に親しんでいる。そんな聴き方でもお薦めしたい。0 people agree with this review
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