Mikhail Pletnev : Live at Berliner Philharmonie 2023 -Chopin, Alexey Shor & Pletnev, Brahms
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てつ | 東京都 | 不明 | 25/May/2024
プレトニョフももう67歳。昨年ベルリン・フィルハーモニーでのライブ録音。プレトニョフには2000年カーネギーホールライブという名盤があり、今回も有名ホールでライブということで期待して聴いた。もちろん期待以上であった。発売元情報には「型破りで刺激的、挑戦的な彼のピアノ演奏のイメージに強烈な印象を抱いている方も多い」と書いてあるが、私のイメージは全く違う。プレトニョフは、一言で言うと「計算され尽くした抑制の音楽」である。徹底的に響きに拘り、ほとんどのピアニストが強く弾くところをあえて弱く弾く。これだけのテクニックがあるのだから、ガンガン弾きたいだろうけど、あえてそれをしない。こう言う彼のピアニズムはこのディスクでも満喫できる。冒頭のブラームスは曲が抑制を求めているから、悪い訳がない。まさに正統、静謐の演奏である。いきなり深い世界に連れて行かれるようだ。次のショーとプレトニョフのソナタは、なんで今時こういう調性音楽なのか、と言いたくなるほど誰が聴いてもわかりやすい。少しフランスっぽいがひねりも皮肉もない。ストレート過ぎるのがなんとも逆説的に良い曲なのでは、と思わせる。このディスクの白眉はやはり後半のショパン。ポロネーズ1番って改めて名曲だと実感させる。冒頭こそ普通に響かせるが、繰り返しになると途端に脱力する。その後も余計な力を入れず、曲の骨格を明晰に描き出す。緊張感を持って音量調整しているプレトニョフの意図が明確にわかる演奏。幻想曲も凄い、冒頭から冷静・冷徹であり、楽天的要素が一切ない。あの行進曲も、開放的要素はなく、眼は常に客観的で自己抑制の極みである。この曲の最後を皆さんにも聴いてほしい。これがプレトニョフなのだ、と言うことが十二分に理解できるから。舟歌も同様。波は穏やかであり、必要以上に大袈裟になることを拒絶している。幻想ポロネーズも傑作だからこそ、そんなに大きな音を出さなくて良いと言っている。彼はロシアのピアニストであり、ロシアンピアニズムの洗礼と薫陶を受けているはずなのだが、そういう演奏とは明確に一線を画している。このディスクを聴けば、プレトニョフの凄さは理解できる。指揮活動も良いけど、これを聴いたら、やはりピアノを弾いて欲しい。プレトニョフでしか聴けない音楽がここにはあるからだ。3 people agree with this review
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