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Vivaldi (1678-1741)

CD Comp.sacred Music: R.king / King's Consort Etc

Comp.sacred Music: R.king / King's Consort Etc

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    六里庵  |  岡山県  |  不明  |  23/December/2011

    晴れ晴れとしたヴィヴァルディならではの世界が、一点のくるいもなく再現されていると言えばよいだろうか。このヴィヴァルディ宗教音楽全集を入手以来、数回通し聴きしたが、聴きなれた曲も初めて聴く曲も聴く曲全てが耳を捉えて離さない。ヴィヴァルディの宗教曲では、このシリーズ以前にもネグリの古い全集などもあったが、近ごろではnaïveのレコーディングなども次々現れ、一方でますます発掘が進んできたオペラとともに、ヴィヴァルディ世界が一気に3倍にも6倍にも広がってきた印象だ。ヴィヴァルディの器楽曲を心地よい森の散歩にたとえるとすれば、このような声楽曲は大海原の航海にも似て壮大かつ爽快なパースペクティブを展開してくれる。数曲のミサ楽章、サルヴェレジーナ、スターバトマーテルなどなじみの曲も改めて聞いてみると、雄大で優美、時に端正で抒情的な美質が溢れるようだ。マニフィカートRV610a、グロリアRV589などはバッハの曲に規模でも密度でも引けを取らないが、ヴィヴァルディの場合宗教曲と言ってもシリアスというより明朗闊達で流麗なヴィヴァルディ節をそこここに聞かせる。中でもヴィヴァルディ合唱曲の素晴らしさを遺憾なく引き出したのがIn exitu Israel RV604だろう。長大な章句にぴったり寄り添って次々表情を変える声がよどみなく快速に飛ばして小気味よい。一方でマニフィカートのEt misericordia eiusや、Gloria RV588のEt in terra paxは、バッハロ短調ミサのEx Maria Virgineなどに繋がる抒情的神秘表現の先駆けとも思え、忘れ難い。どの曲もバッハの師匠にはふさわしいものだ。ロバート・キング指揮の合奏、合唱、ソロは、いずれもオペラティックに傾きがちな要素を極力抑え、きびきびと彫琢の行き届いた演奏を聞かせており、一頭地を抜く出来栄えといえる。Deborah YorkやAnn Murrayの透明感、Nathalie Stutzmannの堂に入った声にも魅せられる。歌詞はミサ曲やモテットなどを除いて多くが新旧約聖書から取材されており、オラトリオ「勝利のユディット」を含めすべてラテン語で歌われている。リブレットの英訳と、詩篇などの該当箇所を参照しながら聞くと、ヴィヴァルディがいかに詞と音の対応に心血を注いだかがよくわかる。器楽には耳慣れた音形が随所に現われ、その意味合いが実はこうだったのかという発見に満ちている。率直に言って楽しいボックスだ。体裁の面では、トラック詳細、演奏者等のデータは各ジャケットの表裏に書かれているだけで通覧できず、ブックのCD番号、トラック番号も探しにくい、リブレットは文字が小さくて読みにくいなど、安づくりな面が残念だが、内容の充実が補って余りあるといえるだろう。

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