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Puccini (1858-1924)

Blu-ray Disc Tosca: Kusej M.albrecht / Vienna Rso Opolais Tetelman Bretz

Tosca: Kusej M.albrecht / Vienna Rso Opolais Tetelman Bretz

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  08/April/2025

    2022年1月、オミクロン株が爆発的に流行し始めた時期の上演とあって、ウィーン少年合唱団の出演はかなわず、第1幕での子供たちの出演場面は女声合唱で代替、第3幕冒頭の牧童の歌は舞台上でカヴァラドッシが歌っている。さらにこの演出ではサンタンドレア教会もサンタンジェロ城も出てこず、一面の雪原、中央の冬枯れの樫の木には、切り刻まれた遺体がぶら下がっているという酷薄な舞台。したがって堂守、牢番もおらず、彼らのパートはシャルローネが歌っている。代わりに黙役のアッタヴァンティ伯爵夫人が、同じくスカルピアに囚われているという設定で登場しており、一番最後で重要な役割を担う。彼女にとってトスカは恋敵かつ兄の仇でもあるから、これも面白い。第3幕でトスカはスカルピアの血がついた彼の白セーターを奪って着ているのだが、シャルローネがそれを見とがめる様子もなく、彼らはカヴァラドッシのみならず、トスカも最初から殺すつもりであったようだ。マルク・アルブレヒトの速いテンポによる、甘さを排したハードボイルドな指揮が、この寒々とした舞台にぴったり。 2017年のバーデンバーデン・イースター・フェスティヴァル(ラトル指揮)でも歌っていたオポライスが相変わらず素晴らしい。「歌に生き、愛に生き」など歌詞の内容と舞台上の演技が正反対なのは笑ってしまうが、この演出では原作通りの信心深い、清純な乙女ではなく、目的のためには色仕掛けも辞さない女性にキャラクターを変えている。オペラの舞台では滅多に見られないような、エロティックなトスカとスカルピアの駆け引きは、演出の最大の見どころ。歌と演技の総合点では、これまで見聞きしてきたトスカ役の中でも最高の一人と断言して良い。テテルマンは圧倒的存在感とは言えないものの、悪くない主役テノール。歌はいまいちのブレッツ(スカルピア)も演技はとてもうまい。

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