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Orff, Carl (1895-1982)

CD [USED:Cond.B] オルフ: 時の終わりの劇 / カラヤン

[USED:Cond.B] オルフ: 時の終わりの劇 / カラヤン

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    金山寺味噌  |  愛知県  |  不明  |  14/March/2020

    カール・オルフの『時の終わりの劇』は彼の最後の大規模作品で、全3部構成のオラトリオ。古代ギリシャ神話の「シビュラの神託」を元に世界の終末の情景を壮大なスケールで描いた大作である。話の筋だけ聞くと荘厳で神秘的な音楽をイメージするが、実際の作品はまるで違う。オルフお好みの打楽器がドンドコドンドコと鳴り渡り、舞台上には古代ギリシャ語やらラテン語、ドイツ語など様々な言語が飛び交い、大合唱団は声の限りに絶叫する。ピアノ、オルガン、風車、梵鐘(!)などの楽器も動員し、グレゴリオ聖歌や大バッハのコラールなども引用する。終末思想や初期キリスト教哲学、バーバリズムなどいろんな思想、要素を一まとめにしてぶち込んで煮えたぎらせたような、ヤミ鍋状態のなんとも不可思議な怪作である。1973年8月にザルツブルクで初演され、その前の月に録音も行われたが、この作品はお世辞にも成功したとは言い難い。初演以降ほとんど上演されず、録音もこの時の1枚くらいしかない。内容が難解すぎること、参加人数が多すぎる事等が理由である。 この怪作の初演および録音の指揮を担当したのが、なんとあのカラヤンである。オルフとカラヤンは古くからの友人で、オルフの代表作『カルミナ・ブラーナ』を録音する機会のなかったカラヤンにとって、畏友オルフの新作はどうしても振っておきたかったのだろう。ただカラヤンも思うところがあったようで、手兵ベルリン・フィルや「恋人」ウィーン・フィルではなく、ケルン放送交響楽団を率いて指揮している。他に録音がないので比較のしようがないが、それでもなんとか自分の流儀である華麗で研き抜かれた音楽でこの怪作に挑んでおり、特に終曲でのヴィオラ四重奏を中心とした演奏の静謐で簡にして要を得た楽音は流石にカラヤン、というべきか。トモワ=シントウ、シュライアー、ルートヴィヒなどカラヤンの録音でお馴染みの声楽陣も参加している。芸術的価値というより記録的価値の高い録音であろう。

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