Comp.Piano Trios: Van Swieten Trio
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うつりぎ ゆき | 京都府 | 不明 | 25/January/2015
これは本当に素晴らしい演奏です。 ハイドンのピアノ三重奏曲は、基本的にはヴァイオリンとチェロの加わったピアノソナタのスタイルで、ウェイト的にはピアノ6、ヴァイオリン3、チェロ1位の配分です。特にチェロはほとんどピアノの最低声部と重なっていて、2曲の協奏曲や初期の交響曲で、チェロを存分に扱って、チェロの表現力を熟知している筈のハイドンが、何故ピアノ三重奏では、こんなにチェロを控えめな扱いに終始しているのか、疑問に思いますし、その点で現在では評価も低いものになっています。 しかし古楽器によるこの演奏を聴くと、低音の響きが不足しがちな、当時のフォルテピアノにチェロを重ねると、とても心地よい響きになる事に、気付かされます! 例えばHob.XV-14変イ長調の第一楽章。この楽章はハイドンが得意とした、短調と長調の複主題変奏曲ですが、長調部分でのチェロの心地良さは、絶品です。笑顔で気持ち良さそうに演奏しているチェリストの姿が、目に浮かびます。 フレーズの扱いも要領を得ていて、例えばHob.XV-29変ホ長調の「ドイツ風」と書かれた溌剌とした終楽章。これは速いテンポの3拍子の曲です。他の演奏者の中には、ただ「チャキチャキチャキ」と弾き飛ばしただけの演奏もありますが、この演奏では、何とうきうきと楽しいフィナーレになっている事でしょう!これはフレーズの捉え方を、十分に理解してから演奏している証でしょう。 この素晴らしい全曲集が、現在品切れ中とは、残念な限りです。ぜひとも追加プレスして欲しい名演奏です。5 people agree with this review
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