Nami no bon -Film Music : Tadaaki Otaka / NHK Symphony Orchestra
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Sunday | 愛知県 | 不明 | 26/December/2025
最初に耳を引くのは、ふっと香り立つような音作りです。弱音の扱いが非常に繊細で、響きが自然に立ち上がる瞬間には思わずハッとさせられます。音色の移ろいを丁寧に描こうとする姿勢が感じられ、落ち着いた美しさを大切にした演奏だと受け取れます。 一方で、表現そのものには、まださまざまな方向性があり得たのではないかとも思います。端正で抑制の効いたアプローチは魅力的ですが、より強いコントラストや大胆な表情づけも可能だったのではないかという余地が残ります。特に、より劇的な解釈を行う指揮者の演奏を知っていると、その印象の強さが比較の基準となり、こちらの落ち着いた解釈が控えめに感じられる場面もあります。 また、あっという間に聴き終えてしまうという印象には、演奏の自然な流れによる素晴らしさもありますが、単純に収録時間が比較的短いという要因もあります。作品の性質上、深く沈潜するような長大さではなく、凝縮された世界がそのまま提示されているため、気づけば終わっていたという感覚が生まれやすいのだと思います。 総じて、過度な演出を避けながら、音楽の佇まいを美しく提示しようとする姿勢が感じられる演奏です。強烈な個性を求めるリスナーには控えめに映るかもしれませんが、静かな魅力を素直に味わいたい方には、落ち着いた良さを備えた内容だと感じます。0 people agree with this review
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トネリコ | 東京都 | 不明 | 11/August/2022
46分の収録。LPをCDで再発売するならわかるが、最新録音でこの短かさは理解できない。財布から苦心して支出する者の気持ちがわからないのであろう。音楽も変化に乏しく、選曲に疑問を感じる。N響などわざわざ使わなくてもいいから、武満の様々な面を、収録時間をフルに使って紹介するCDにしてほしかった。2 people agree with this review
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うーつん | 東京都 | 不明 | 26/July/2022
情感豊かで、映像の風景が見えてくるような充実したすばらしい演奏。名優と制作陣と作曲家の書下ろしによる充実したドラマやドキュメンタリー…現代のTV番組ではもはや実現できないような組み合わせが昔は確かにあったのだ。武満徹は「世界のタケミツ」ともてはやされるより前から「武満徹」であったのだ。 武満徹がコンサートホールを沸かせる存在であったと同時に映画やテレビなど様々なジャンルで豊かな音楽を作っていたのは頭では分かっていたが、こうして素晴らしい布陣で映像音楽集が発表され、彼の創作範囲の広さを体感する上で佳き財産になると思う。 タイトルにも用いられている「波の盆」が特に感動的。私はこれを聴きたくて入手したようなものだ。朧げな遠景からカメラが入り、やがて海面が静かに映し出され、波が茫洋と寄せては返すような風景を連想させる弦の旋律、その波に比喩されるような歴史の痛みや人間の心の変化…胸が震えるような美しさをぜひ多くの方に聴いていただきたい。お奨めです。2 people agree with this review
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