Diabelli Variations : Mitsuko Uchida(P)(MQA/UHQCD)
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てつ | 東京都 | 不明 | 22/April/2022
このディスクに限らないが、内田光子を聞くと、ピアニストというのはどれほど厳しい仕事なのだろうと思う。ディアベリ変奏曲、難曲中の難曲である。あんな変哲な主題から始まり、途中でモーツァルトのアリアを借用してウサを晴らし、技巧をつくし、最後に穏やかなメヌエットで締めくくる、1時間もかかる大曲。私なら「暗譜すら無理」である。でも、内田光子はケタが違う。冒頭主題から「違う」のである。こう言うやり方があったのか、と納得する。第一変奏も「あーそう来たか」と嬉しくなる。こう言う発見と集中が、最後まで続く。なんでベートーヴェンが最後にメヌエット置いたのか、内田の演奏を聞くと心から納得できる。 この難曲、ハンマークラヴィーアと同じくピアニストにとってのエベレストだから、挑むピアニストは多い。しかしこの内田光子ほど、完全に登頂したディスクはない、と、私は思う。昨年の実演も聞いたが、こうやってディスクに残ることを喜びたい。掛け値なしに内田光子は世界最高のピアニストであることを実感できる。 彼女のインタビューを読むと、準備に物凄い時間を費やしているのがわかる。ピアニストと言うのは本当に精根尽くして名曲に対峙するのだと、心から感嘆する。 ジャケ写も良い「MITUKO UCHIDA」と大きくクレジットされているのが私にとっては心から嬉しい。ユニバーサルはもっとこの巨匠の録音を後世に残すべきである。5 people agree with this review
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kadoshin | 東京都 | 不明 | 11/April/2022
国内盤CDを買いました。 内田光子のベートーヴェンといえば、もうだいぶん前にソナタの28番&29「ハンマークラヴィーア」と、30〜32番の2枚を聴いたことがあり、技術的にも解釈面でも大変優れた演奏だと思った記憶があります。 内田さんは最近、「ディアベリ変奏曲」を集中的に取り上げているそうで、ここでも完全に堂に入った演奏ぶりです。 正直に申し上げて、この曲、最初に聴いたときからなかなか最後まで聴き通すのが難しいのです。難解というわけではありません。音楽自体は最初のテーマからとてもシンプルで、変奏もスイーっと入ってくる曲ばかりですが、とにかく長いという印象です。ベートーヴェン晩年の作品なので技法的に手が込んでいるのが分かるのですが、例えば後期のソナタに感じられるような崇高さが感じられず、はっきり言ってしまえば「冗長な」感じもします。 これまで何とか最初から最後まで聴き通せたのは、いろんな仕掛けが面白いアンデルジェフスキ盤と、多彩な音色が美しいバレンボイム盤くらい。 さて、この内田盤ですが、上記2盤と比べると「正統派の名演」といえるでしょう。内田さんのモーツァルトやシューベルトと同様に、音自体は透明なタッチなもののバレンボイムのような多彩さはなく単色です。フォルテの打鍵は強いものの、アラウのようなお腹に響くような重厚さはありません。単調な曲を面白く聴かせようとすることもしないので、いくつかの変奏曲では少し退屈したりもしました。 しかし、この曲は難しいですね。ライヴで時間をともにすればまた違った感興も起きるのでしょうが、内田さんをもってしても1時間近くを聴き通すのにやや難渋したというのが正直なところです。 ただ録音も良い正統的な名盤が誕生したことは素直に喜びたいところです。4 people agree with this review
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