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Beethoven (1770-1827)

CD Violin Concerto: Mutter(Vn)Karajan / Bpo

Violin Concerto: Mutter(Vn)Karajan / Bpo

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  03/July/2011

    本盤におさめられたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、カラヤンの秘蔵っ子であったムターとともにスタジオ録音を行った演奏だ。当時、いまだハイティーンであったムターに対して、カラヤンは同曲を弾きこなせるようになったら録音しようと宿題を出したとのことである。しかしながら、懸命の練習の結果、同曲を弾きこなせるようになったムターであったが、その演奏をカラヤンに認めてもらえずに、もう一度宿題を課せられたとのことである。それだけに、本演奏には、ムターが若いながらも一生懸命に練習を積み重ね、カラヤンとしても漸くその演奏を認めるまでに至った成果が刻み込まれていると言えるだろう。カラヤンは、協奏曲録音においては、とかくフェラスやワイセンベルクなどとの演奏のように、ソリストがカラヤン&ベルリン・フィルによる演奏の一部に溶け込んでしまう傾向も散見されるところだ。しかしながら、ムターとの演奏では、もちろん基本的にはカラヤンのペースに則った演奏ではあるが、ムターの才能と将来性を最大限に引き立てようとの配慮さえ見られると言える。カラヤンの伝記を著したリチャード・オズボーン氏が、モーツァルトの協奏曲の演奏の項で、「高速のスポーツカーに乗った可愛い娘を追いかけて、曲がりくねった慣れない田舎道を飛ばす。」と記しているが、本盤のベートーヴェンの協奏曲の演奏も、正にそのような趣きを感じさせる名演であると言える。本盤の演奏におけるムターのヴァイオリンは、いつものムターのように骨太の音楽づくりではなく、むしろ線の細さを感じさせるきらいもないわけではないが、それでも、トゥッティにおける力強さや強靭な気迫、そしてとりわけ緩徐楽章における伸びやかでスケールの大きい歌い回しなど、随所にムターの美質を感じることが可能だ。ムターの個性が全開の演奏ということであれば、マズア&ニューヨーク・フィルとの演奏(2002年)の方を採るべきであるが、オーケストラ演奏の重厚さや巧さなどと言った点を総合的に勘案すれば、本演奏の方を断然上位に掲げたいと考える。カラヤン&ベルリン・フィルは、本演奏の当時は正にこの黄金コンビが最後の輝きを見せた時期でもあったが、それだけに重厚にして華麗ないわゆるカラヤンサウンドを駆使した圧倒的な音のドラマは本演奏においても健在であり、ムターのヴァイオリンをしっかりと下支えしているのが素晴らしい。録音は、リマスタリングが施されたこともあって、比較的良好な音質であると言えるが、カラヤン、そしてムターによる素晴らしい名演でもあり、今後はSHM−CD化、可能であればシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化を図るなど、更なる高音質化を大いに望んでおきたいと考える。

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