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Elgar (1857-1934)

CD Enigma Variations: P.jarvi / Cincinnati So +britten

Enigma Variations: P.jarvi / Cincinnati So +britten

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  09/April/2011

    本盤には、エルガーの傑作であるエニグマ変奏曲と、ブリテンの有名な管弦楽曲2曲がおさめられているが、いずれも名演だ。パーヴォ・ヤルヴィは、父ネーメ・ヤルヴィ譲りの広範なレパートリーを誇る指揮者であり、発売されるCDの多種多様ぶりやその質の高さに大変驚かされるが、本名演によって、イギリス音楽においても名演を成し遂げることが可能なことを広く認知させるのに成功したと言えるだろう。北欧出身の指揮者であるだけに、既発CDで見ても、シベリウスの第2やトゥヴィンの第5、ステンハンマルの第2などで見事な名演を成し遂げているだけに、北欧音楽との親近性が囁かれるイギリス音楽においても名演を成し遂げたのは当然と言えるのかもしれない。実際に、一昨年に発売された、イギリス音楽の人気作でもあるホルストによる組曲「惑星」も素晴らしい名演であり、今後、他のイギリス音楽にも、更なるレパートリーの拡充を図っていただくように大いに期待したいと考える。それはさておき、本盤におさめられた各楽曲におけるパーヴォ・ヤルヴィのアプローチは、例によって純音楽的な自然体のものと言える。恣意的な解釈などを行うことを避け、曲想を精緻に丁寧に描いて行くというものだ。音楽は滔々と流れるとともに、どこをとっても情感の豊かさを失うことはない。したがって、イギリス音楽特有の詩情の豊かさの描出にはいささかも不足はなく、これは正にパーヴォ・ヤルヴィの豊かな音楽性の面目躍如と言ったところではないかと考える。エニグマ変奏曲における各変奏曲や、ブリテンの4つの間奏曲における各間奏曲の描き分けの巧みさも特筆すべきであり、パーヴォ・ヤルヴィの演出巧者ぶりが見事に発揮されていると高く評価したい。シンシナティ交響楽団も、パーヴォ・ヤルヴィの統率の下、最高のパフォーマンスを誇っており、とりわけパーセルの主題による変奏曲とフーガ(「青少年のための管弦楽入門」という曲名は、楽曲の内容の充実度からしても私は全く好みではない。)では、あたかも同楽団の各奏者が、その卓越した技量を披露する品評会のような趣きさえ感じさせる。マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音も、本盤の価値を高めるのに大きく貢献している。

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