Beaubourg
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神宮る・BELL | 愛知県 | 不明 | 20/July/2021
昔から前衛だった人でも前衛と違うことをやらざるを得なかった時代の変わり目に、突然前衛に転向したかのごとき変なアルバム。パリの国立現代美術館に刺激されて突然に前衛化したようだ。結論から言えばこういう方向はヴァンゲリスには向いていない。やっている本人だけ面白がっている前衛音楽も困りものだが、このアルバムはやっている本人もどこか消化不良気味に聴こえる。ただ注意したいのは前衛「音楽」に刺激されて前衛化したのでなくて、前衛「美術」に触れて前衛化した点。やがて映像や大自然そのものに刺激を受けて音楽性を拡大していく、ある意味で転換点に立つアルバムといえるかもしれない。時代も前衛を求める雰囲気から程遠く、1回限りの「前衛ごっこ」で終わってしまった。もうひとつ前衛から距離をおいて、一種のファッションとしてやるには前衛の時代に近すぎる。その辺の微妙なスタンスを、懐古的・趣味的な作品としてでなく、精一杯がんばって世に問う問題作として提示してみせたヴァンゲリスの若さを評価したい。これが第一作だったらあとは行き詰まりしかなかったかもしれない。当時すでにそこそこ実績を積んだアーティストにしてこの実験(季節外れの前衛)だったからこそ、次のステージへとキャリアを展開できた。その意味でまさにこのアルバムはヴァンゲリスの「霊感の館」に他ならない。ヴァンゲリス番外編として好きな一枚だ。0 people agree with this review
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