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Schoenberg, Arnold (1874-1951)

CD Pierrot Lunaire, Etc: Kopatchinskaja Meesun Hong Gallego Bieri T.kaufmann Ahonen +j.strauss.2, Kreisler

Pierrot Lunaire, Etc: Kopatchinskaja Meesun Hong Gallego Bieri T.kaufmann Ahonen +j.strauss.2, Kreisler

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  29/December/2021

    最初に聴いた時には、さすがにこれはやりすぎだと思った。でも、この演奏については、しばらく「寝かせた」ことで印象が逆転。特に複数の映像を見たことですっかり考えが変わった。デジタル・コンサートホール内にあるベルリン・フィルのメンバーとの2019年3月ライヴも悪くないが、フランス国立管メンバーとのyou tube上にある演奏はさらに良い(France Musique制作、収録は2021年か?)。それでも、演奏が練れているという点では、このディスクの面々が一番。5人の器楽奏者たちはさすがの腕っこき揃いだが、完全にコパチンスカヤの意図を理解して、彼女に寄り添ってくれている。ピラルツィク/ブーレーズ以来の「マジメな」現代音楽としての演奏が間違いだったとは言わない。しかし、作曲者がほんらい望んでいたのは、ウィーンやベルリンの文学キャバレーでこのように演じられることではなかったか。女優であるバーバラ・スコヴァならこのように語ることもできたはずだが、やはり前例にならって、あと一歩踏み込むことができなかったのだ。コパチンスカヤのシュプレヒ・シュティンメは第1曲「月に酔い」から誰とも違うが、特に第9曲「ピエロへの祈り」、クライマックスの第11曲「赤ミサ」に至ると相当にハメを外している。でも、作曲者の指定した音の高さはそんなに外していないようだ(それが決定的に重要とも思わないが)。何よりも得難いのは、すべての言葉に対する表情が選び抜かれていて、全くハズレがないことだ。極端な早口の第12曲「絞首台の歌」など、これまでのすべての歌手を顔色なからしめるような名人芸。彼女は今後も「二刀流」を続けてゆくつもりのようで、2023年3月の大野/都響によるリゲティ生誕百周年演奏会にはヴァイオリン(ヴァイオリン協奏曲)と声(マカーブルの秘密)の両方で出演することが予告されている。 余談ながら、カップリングも実に秀逸。『月に憑かれたピエロ』の後に『皇帝円舞曲』(シェーンベルク編)を続けるなんて、誰が考えついただろうか。しかも『ピエロ・リュネール』の次に演奏されると、このワルツの序奏は、骸骨が骨をカタカタ鳴らす死の舞踏のように聞こえるではないか。個人的にはホーネック指揮『第9』とこれが今年のベスト2。

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