【全曲解説】KISAKI『Voice in Sadness』
2026年02月27日 (金) 19:00
|HMV&BOOKS online - Japanese Pop

Photographer: 尾藤 能暢
Hair Make : A・DO
Hair Maintenance : hiko(UNDIVIDE)
Costume : ID JAPAN
1. 死滅回遊魚
“悲運”という言葉を重ねたこの曲は、音楽シーンの中で自分が潰れてしまいそうだと感じていた時期に書き上げました。
静かに沈むような悲しみと、思わず叫びたくなる衝動が同居していて、これまでにない手応えがあります。
弱さを隠さず曝け出せた、自分にとって大きな一歩になった一曲です。
2. Voice in Sadness
アルバムタイトルにも掲げた、自分にとって特別で誇れる一曲です。
「悲しみの中の声」というテーマを、苑くん(摩天楼オペラ)が見事に体現してくれました。
胸を締めつける切なさと力強さが同居するサビは、一度聴けば思わず口ずさんでしまうはず。ぜひその余韻に痺れてください。
3. Brand New World
悲しい流れが続く中でも、この曲はそこに差し込む一筋の光をテーマに、疾走感あふれるドラマティックなサウンドへと昇華させました。
櫻井有紀くん(Raphael)によるリコーダーの繊細な響きが楽曲に透明感を与え、さらにHIZAKIくん(Versailles)のギターが随所で呼応し合い、鮮烈な化学反応を生み出しています。
4. Flashback〜remix version〜
ビジュアル系とメタルのエッセンスが美しく溶け合った一曲だと自負しています。
流麗で耳なじみの良いメロディーの奥では、緻密で難解なフレーズが幾重にも絡み合い、楽曲に奥行きを与えています。
表層のキャッチーさと、裏で鳴り続ける技巧的なアンサンブル、その両面にぜひ耳を傾けてみてください。
5. Wingless Wing〜remix version〜
メタルの重厚なサウンドにストリングスを重ね、スケール感と叙情性を両立させた一曲です。
タイトルを直訳すると「翼のない翼」。飛び立てないもどかしさや、胸に抱えた痛みを感じてもらえたら嬉しいです。
SAKIちゃん(Mary's Blood/ex. NEMOPHILA等)の訴えかけるように繊細でありながら芯の強いギターも、この楽曲の感情を雄弁に物語っています。ぜひその響きにも耳を傾けてください。
6. Innovator〜remix version〜
緻密なキメと随所に効かせたフックが印象的なロックチューン。このアルバムの流れの中で、確実に必要だった一曲です。
タイトルを直訳すると「革新者」。既成概念にとらわれず、それぞれの感性で自由に受け取ってもらえたら嬉しいです。
7. Last Eve〜re-recording version〜
ベーシストの僕が書いたと聞けば、きっと頷いてもらえるはずの一曲。90年代の空気感をまとったミディアムチューンです。
藍くん(DEATHGAZE/DARRELL)のセクシーで艶のある歌声が、楽曲に深みを与えてくれました。
さらに今回は初の試みとして、SHIORIちゃん(Little Lilith)とのツインベース・ディスカッション・バージョンを収録。低音同士がせめぎ合うスリリングな展開にもぜひ注目してください。
8. Midnight Whisper〜remix version〜
悲壮感をまとった、切なくもメッセージ性の強いバラード。胸の奥に沈殿する想いを、静かに、しかし確かに突きつける一曲です。
旧友である ryoくん(D'elsquel/GULLET/9GOATS BLACK OUT/HOLLOWGRAM等)にしか出せない、翳りと温度を併せ持つ声が、楽曲のコンセプトをよりディープな領域へと引きずり込んでくれるはずです。
――「枯れた花は誰の未来映す?」
その問いが、聴く人それぞれの心に静かに残ることを願っています。
9. Answer〜remix version〜
自分の人生を見つめ直し、答えを模索していた時期に生まれた一曲です。
TAKAくん(TRANSTIC NERVE/defspiral)の大人っぽくセクシーな歌い回しは、レコーディング中も思わず聞き惚れてしまうほどで、楽曲の内面に深い色彩を与えてくれました。
10. Irreplaceable World〜re-recording〜
僕の音楽の原点とも言えるシンフォニックメタル。YOSHIKIさん(X JAPAN)に影響を受け、長年の経験を経てこの曲を形にできたこと、自分自身を褒めてあげたいくらいの会心作です。
苑くん(摩天楼オペラ)の力強い歌声と、HIZAKIくん(Versailles)の刻みと精緻なギターソロは必聴。
X JAPANファンの方にもぜひ聴いていただきたい一曲です。
11. Doppelganger〜remix version〜
流れに乗って畳みかける、攻撃性の高いハードナンバーです。
団長(NoGoD)の超ハイトーンボーカルが楽曲の鋭さを際立たせる一方で、SYUくん(GALNERYUS)のギタープレイは圧倒的。
複雑に転調するソロの一音一音から、彼の技術だけでなく、音に込められた感情や熱量までひしひしと伝わってきます。
ひたむきに音と向き合う彼の人柄が感じられる演奏で、ただ弾いているのではなく、楽曲自体を生き生きと動かしているのが本当に素晴らしい。
ギター好きなら絶対に聴き逃せない名演です。
12. Paint of Black〜remix version〜
壮大で複雑な構造を持ち、ドラマティックに様々な情景を映し出すプログレッシブな大曲です。
この楽曲でアルバムの物語は完結を迎えます。各パートには聴きどころが満載で、細部のアレンジや演奏のニュアンスまでじっくり楽しめる仕上がりになっています。
アルバム全体の集大成として、聴くたびに新たな発見がある一曲です。
KISAKI / 『Voice in Sadness』
GENRE : SYMPHONIC METAL
V系からメタル・シーンまで豪華ゲスト多数参加
生誕半世紀記念メモリアル・アルバム『Voice in Sadness』完成
人脈オバケとはこのことか。V系シーンのリヴィング・レジェンドとして今も活躍し続けているKISAKIが、このたび生誕半世紀記念メモリアル・アルバムと銘打って発表する本作は表題曲を含む新曲3曲、既存曲の新録が2曲、そしてリミックス7曲を合わせた計12曲となるが、なにしろゲスト・アーティストの顔ぶれが素晴らしい。苑(摩天楼オペラ)、HIZAKI(Versailles/Jupiter)、Iyoda Kohei、SYU(GALNERYUS)、SAKI(Mary's Blood/ex-NEMOPHILA)、SHIORI(Little Lilith)等猛者たちが勢揃いで、彼の人脈と年の功が活かされた大充実作。
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