【全曲解説】KAMIJO『VIOLET DAWN』
2024年08月27日 (火) 20:00
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1. VIOLET DAWN
今作のテーマ“EPIC INTENSE”というサウンドにおいて力強いパーカッションは欠かせない。シンプルなドラムビートにティンパニやトレイラーヒットのような主張の強いパーカッションを強く鳴らす。そしてそれらが合わさった上にアタックの強いベースが加わり“EPIC INTENSE”になるんだ。ライヴで演者とオーディエンスが音と声をぶつけ合う。そんな当たり前のことを今もなお求め続けている。まるで初めてステージに立った時のような感覚。そんな初期衝動に近い感覚をこの曲「VIOLET DAWN」の歌詞に込めた。「俺は欲しいんだよ!」ってね。この曲をライヴで歌っている時、俺は完全な“ゾーン”に入り全てを支配することができる。ライヴならではのあの感覚を是非味わっていただきたい。
2. The Anthem
“EPIC INTENSE”というサウンドコンセプトを一番体現できたのがこの「The Anthem」。バンドサウンドと映画音楽を新しい形で融合させることができた。モダンなサウンドにストリングスやクワイアなどが重なる刺激は作り手としてもクセになる。
歌詞は聴く人の心に寄り添えるような存在の曲にしたいと思って書いた。俺にとってライヴ空間はファンのみんなと築き上げてきた小さな国。そして発表してきた曲はその国の“国歌”なんだ。この曲でシンガロングすることは大きな意味があるんだ。
3. Odyssey
このサビのメロディーはアルバム「OSCAR」を作っていた時に生まれたもの。同作に収録する気満々でとても気に入っていたが、なぜか「今は違う」と思いとどまり収録しなかった。今作の作曲期間、イントロのギターリフから曲を作っていたら自然とこのメロディーに繋がっていき新たな曲として完成した。2024年6月8日。偶然にもヨーロッパツアー初日のパリ公演の日がルイ17世の命日であることを知り、朝から彼の眠るサンドニ大聖堂に向かった。それを見た俺はあまりにも悲しい感情に包まれたんだ。当時タンプル塔に幽閉されていた時のルイの感情なのか?それとも目の前にいる俺に対しての言葉なのか?「誰も信じられない」そんな言葉が胸に直接聞こえた気がした。その時に感じたものをそのまま歌詞にしたのがこの「Odyssey」。そしてこの曲はライヴで大化けする。こんなにも歌謡テイストなメロにもかかわらずライヴでのこの曲の空気感は完全に西洋。ヘビーなギターリフとノスタルジーの狭間で揺さぶられる感覚を全身で感じてほしい。
4. INTENSE CARESS
マイクに声を乗せる時、俺の唇はとても慎重になる。口を開いた瞬間に全てが伝わってしまうからだ。歌う者の口や声帯は鋭い感覚を持ち、細かなニュアンスまでコントロールする。レコーディングでもそれは変わらない。マイクを聴く者の耳元だと思ってその周りを這うように歌っている。この感覚は人を愛する時と極めて近いことから「CARESS」という言葉が浮かんだ。意味は調べてもらえればいいが、頬が赤くなるのを容易に想像できる。是非「caress!」と叫びながら高く腕を振り上げてライヴで一緒に大暴れしてほしい。5. Twilight
絶望を歌ったシングル「美しい日々の欠片」を経て、希望を感じる曲を作りたかったんだ。どんなに辛いことがあってもきっとどこかに希望がある。それが歌いたかったんだ。ライヴでみんなに手を振りながら歌うイメージでレコーディングをした。ライヴのクライマックス、光に包まれながらステージの上下を自由に行き来する俺やバンドメンバー、そしてみんなの笑顔。昔から曲にすると現実になると信じていて、この曲でイメージした眩しい空間をみんなと一緒に共有できると思うと今からワクワクする。サビでジャンプしてほしいところがあるんだけど分かるかな?KAMIJO『VIOLET DAWN』
GENRE:SYMPHONIC METAL
“EPIC INTENSE”を掲げ、激しく刺激的なサウンドを詰め込んだ
ミニ・アルバム『VIOLET DAWN』完成!
贅沢なことしきり。ソロ・デビューから11年を迎えるKAMIJOが、“EPIC INTENSE”なる新コンセプトを掲げ完成させた、今回のミニ・アルバム『VIOLET DAWN』では、IKUO(Ba/Rayflower)、HIRO(Gt/La'cryma Christi)、YUKI(Gt/DUSTAR-3/Rayflower/ex-Λucifer)、shuji(Dr/ex-Janne Da Arc)といった超強者たちが、ドリーム・チーム的に参加し、限りなくバンド・ライクな熱量の高い音を聴かせてくれているのだ。激ロック読者向けのメタル・チューン「INTENSE CARESS」や、壮麗にしてアグレッシヴなタイトル・チューン「VIOLET DAWN」等、珠玉の5曲はどれもKAMIJOだからこその完成度を誇る。
杉江 由紀【ライター推薦】
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